昨今、長期の低金利政策により定期預金や国債の利回りに期待が持つことが難しくなっています。一方で、先行き不透明な国際情勢のために株や為替は安定感に欠く状況です。そんな中、新しい金融商品としてソーシャルレンディングに世界的な注目が集まっています。
※ソーシャルレンディングについてはこちらで説明しております。
融資案件に投資するという性質上、元本割れが起こりにくく、収益性も高いことから新しい資産運用の選択肢として検討している方が増えています。
ここ数年で参入企業も急増し、にわかに盛り上がり始めたソーシャルレンディング業界。
今回は、そのような活況を呈する国内ソーシャルレンディング事業者をまとめました。
これさえ見れば、全ソーシャルレンディング事業者とその特徴を抑えることができます。
目次
- 1 オーナーズブック
- 2 TATERU FUNDING(タテルファンディング)
- 3 SBIソーシャルレンディング
- 4 SAMURAI(旧スマートエクイティ)
- 5 クラウドバンク
- 6 maneo(マネオ)
- 7 クラウドクレジット
- 8 LCレンディング
- 9 ガイアファンディング
- 10 トラストレンディング
- 11 ジェイ・レンディング
- 12 クラウドリース
- 13 スマートレンド
- 14 アメリカンファンディング
- 15 クラウドリアルティ
- 16 さくらソーシャルレンディング
- 17 キャッシュフローファイナンス
- 18 アップルバンク
- 19 レンデックス
- 20 ポケットファンディング
- 21 プレリートファンド
- 22 ネクストシフトファンド
- 23 グリーンインフラレンディング
- 24 ラッキーバンク
- 25 みんなのクレジット
- 26 まとめ
オーナーズブック
2014年9月にサービスを開始した業界初の不動産特化型のソーシャルレンディングサービスです。建物の状況、交通・接近条件、物件評価額などをサイト内で開示するなど情報の透明性が高く、投資家にとって親切なサイト構成になっています。
物件リスクを「ローケーション」「稼働率」「スポンサークレジット」の観点から評価しているコンテンツもわかりやすいと好評です。
オーナーズブックを運営するロードスターキャピタルは、2017年にマザーズ市場への上場を果たしました。
不動産プロフェッショナルが運営する同社の不動産ファンドに投資したい方にはおすすめです。
・オーナーズブックの口座開設はこちら
・オーナーズブックの口座開設方法はこちら
TATERU FUNDING(タテルファンディング)
※TATERU Fundingでは新規ファンドの募集を一時停止しています。(2018年9月5日時点)。詳細はこちらをご覧ください。
東証1部上場企業のTATERU社(旧:インベスターズクラウド社)が運営するサービスです。
不動産特化型のサービスとして2016年4月に運営を開始しました。美しいサイトデザインが印象的です。
掲載されている不動産案件の物件情報は詳細まで公開されているのが特徴で、不動産事業に強いTATERU社が運営していることもあり今後に期待が持てます。
SBIソーシャルレンディング
2011年3月にサービスを開始。SBIグループの100%小会社です。
不動産担保ローン事業者に対して事業資金を融資するファンドなどを中心に実績を積んでおり、ソーシャルレンディング業界でも大手の事業者です。
SAMURAI(旧スマートエクイティ)
第1種金融商品取引業者(証券会社)であるSAMURAI証券株式会社(旧AIP証券株式会社)が運営するサービスです。
2015年5月にサービスを開始しています。元はスマートエクイティというサービスで運営されていましたが、2017年末にSAMURAIとしてリニューアルされました。
SAMURAIは、すでに他の貸金業者が貸し付けている債権を買い取りファンド化した案件などが特徴です。
クラウドバンク
ソーシャルレンディング業界初の証券会社として、2013年10月にサービスを開始しました。クラウドバンクの特徴はバリエーションに富んだファンドにあります。
中小企業を支援する「中小企業支援型ファンド」、太陽光発電所や風力発電所の開発を促進する「代替エネルギー特化型ローンファンド」、東南アジアなどの新興国を支援する「新興国支援型ローンファンド」など、1つのサービスで性質の異なる多様な案件に投資できるのがクラウドバンクの魅力です。
・クラウドバンクの口座開設はこちら
・クラウドバンクの口座開設方法はこちら
maneo(マネオ)
2008年10月に日本で初めてソーシャルレンディングサービスを開始した業界のリーディングカンパニーです。
2017年11月現在で950億円以上の資金を個人投資家から集めており、実績、規模ともに業界1位です。
株主には、GMOクリックホールディングスやVOYAGE VENTURES、SMBCベンチャーキャピタルなどが名を連ねています。
昨今では、LCレンディング、ガイアファンディング、クラウドリースなど他社ファンドの募集取扱いを行うなどプラットフォームとしての存在感も強まっています。
ソーシャルレンディング投資を検討している場合は、まず最初にたどり着くソーシャルレンディング事業者といえるでしょう。
・maneo(マネオ)の口座開設はこちら
・maneo(マネオ)の口座開設方法はこちら
クラウドクレジット
2014年6月にサービスを開始。クラウドクレジットは南米、ヨーロッパ、アフリカなど、新興国の小口債権を中心に取り扱う海外に特化したソーシャルレンディング事業者です。
国内の事業者では唯一、円建て、ドル建て、ユーロ建て、ルーブル建ての4種類の通貨での運用ができます。
2014年7月には、マネックスベンチャーズ、GCI キャピタルから、さらに、2015年の3月には伊藤忠商事から約2億円を調達しており、これからの成長に期待が持てます。
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・クラウドクレジットの口座開設方法はこちら
LCレンディング
2015年7月にサービスを開始。JASDAQ上場企業のロジコムグループ100%子会社です。
maneoマーケットを通じて募集を行った最初の企業です。
LCレンディングには、貸付先が万一債務不履行を起こした場合に、親会社であるロジコム社が元本と利息を保証する「ロジコム保証付きファンド」があります。
しっかりとした上場企業が保証してくれるということで安心感があり人気です。ロジコム社の財務情報はサイトの中でチェックすることができます。
ガイアファンディング
※ガイアファンディングではほぼ全てのファンドで返済遅延となっています(2018年11月22日時点)。詳細はこちらをご覧ください。
2015年10月にサービスを開始した、アメリカの不動産開発会社に特化したサービスです。
経営陣自らもアメリカ不動産投資の実績があり、その中で培われた知識、経験、ネットワークを集結して案件を提供しています。
アメリカでの長年の経験から現地の優良な不動産開発業者と提携しています。全案件不動産担保付きです。
トラストレンディング
元々、法人向け融資や金融機関向けシステムの提供を行っていたトラストファイナンス社(現エーアイトラスト)が2015年11月にサービスを開始しました。
不動産や金融債権を担保としたファンドを中心に取り扱っています。
運用利回りが10%を越す案件も多く、高利回りのファンドを狙っている方にとっては狙い目かもしれません。
トラストレンディングを運営するエーアイトラスト株式会社に対し、2018年12月14日付けで行政処分が行われました。詳しくはこちらをご覧ください。
ジェイ・レンディング
ジェイ・レンディングはJASDAQ上場のJALCOホールディングスのグループ会社である株式会社ジャルコが運営するソーシャルレンディングサービスです。
最低投資額は50万円であることや1案件あたり1億円以上の募集が行われるなどの特徴があります。
クラウドリース
2016年2月にオープン。不動産案件が中心のソーシャルレンディング業界の中で店舗ビジネスに特化している独自性のあるサービスです。
ポートフォリオの分散先として検討してみても良いでしょう。
スマートレンド
2016年4月にサービスを開始。公認会計士・税理士事務所などのプロフェッショナルネットワークと連携を行い、融資案件のソーシングを行っています。
担保取得に依存せず、多くの手法を組み合わせることで、ベンチャー企業から大企業まで幅広い企業の融資案件をソーシングします。
アメリカンファンディング
アメリカの不動産投資案件に特化したソーシャルレンディングサービスです。
2016年7月にサービスを開始しました。全案件不動産担保付きです。
Loan to Value(貸付比率)を、不動産評価額の70%以下に抑えることで、回収可能性を高く保つ工夫をしています。
募集取り扱いmaneoマーケットを通じて行っています。
クラウドリアルティ
国内および国外の不動産案件に特化したソーシャルレンディング事業者です。
今までの案件数はまだ多くないものの、特徴あるファンドを提供しており、そうしたファンドへ好感を持つ投資家から支持を得ています。
中でも特徴的なのは、「渋谷区上原シェア保育園」ファンド。
運用期間が36ヶ月と長く、1億7400万円を大きい募集金額ながら、満額で成立を果たしています。
2017年11月には資金調達も行い、今後の動きに注目したい事業者です。
さくらソーシャルレンディング
「地方創生型ソーシャルレンディング」という標語の通り、地方の案件を提供するソーシャルレンディング事業者がさくらソーシャルレンディングです。
資産運用と地方への社会貢献の両立が可能で、こうした志向がある投資家にはおすすめといえるかもしれません。
キャッシュフローファイナンス
キャッシュフローファイナンスは2017年初のソーシャルレンディング事業者で、国内不動産や事業性資金ファンドを扱っています。
同社が募集する「コインランドリーファンド」は他にはない特徴的なファンドです。
利回りは2017年11月時点で9%超と高い水準となっています。
アップルバンク
アップルバンクは国内の不動産や事業性資金ファンドを扱うソーシャルレンディング事業者です。
給与前払いファンドという珍しいファンドを募集していることが特徴です。
レンデックス
レンデックスは2017年に登場したソーシャルレンディングサービスです。
不動産案件に特化しており、案件の大部分に担保を設定していながらも、平均利回りは10%と高い水準となっています(2017年11月現在)。
ポケットファンディング
ソーシャルレンディング初、沖縄県のソーシャルレンディング事業者です。
沖縄というめざましい経済発展をしている地域の不動産を中心としたファンド組成を得意としています。
また、案件には原則として担保がつけられているため、万が一貸し倒れが起こった際にも投資家が損を被りにくいように工夫がなされています。
プレリートファンド
プレリートファンドは、REIT(不動産投資信託)の前段階の不動産案件に特化したソーシャルレンディング事業者です。
REITとい出口が明確に見えており、不動産の詳細な情報も開示されているなどの特徴があります。
ネクストシフトファンド
ネクストシフトファンドは社会的インパクト投資をコンセプトにしたソーシャルレンディング事業者として、2018年3月にリリースされました。
鳥取を拠点にしながら、海外のマイクロファイナンス案件に特化するなどの特徴があります。
グリーンインフラレンディング
再生可能エネルギーファンドに特化したソーシャルレンディング事業者です。
2017年11月時点でその金額は100億円を越え、同社が募集する案件の平均利回りは12%以上となっています。
※投資の際は、分散投資や案件の中身なども考慮し、リスクを抑えたソーシャルレンディング投資を行いましょう。
※グリーンインフラレンディングを営業者とするファンドの取得勧誘に関して、maneoマーケットに対し、金融商品取引法第51条の規定に基づき、2018年7月13日付けで行政処分が行われました。
詳しくはこちらをご覧ください。
ラッキーバンク
※ラッキーバンクでは返済遅延していたファンドについて、債権譲渡が決定しました(2018年12月5日時点)。詳細はこちらをご覧ください。
ラッキーバンクは、不動産に特化したソーシャルレンディング事業者です。
2014年11月にオープンしてから約2年で60億円近くの資金を集めることに成功した勢いのあるサービスです。
投資家側のマイページもレスポンスが良くわかりやすいと評判です。
現在(2017年11月時点)はファンド募集を行うとあっという間に投資枠がいっぱいになってしまうほど人気が出ているサービスです。
みんなのクレジット
2016年4月にサービスを開始。
※業務停止中(2017年11月時点)
まとめ
いかがだったでしょうか?参入企業が増えて盛り上がりを見せるソーシャルレンディング業界。
こうしてみると各社それぞれユニークな特徴がありますね。
是非、この中からあなたに合ったサービスを見つけてみてください。
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※こちらの記事の情報を用いて行うすべての行動やそのほかに関するご判断は、利用者ご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。