ソーシャルレンディング事業者についてインターネットで調べてみると、良い評判も良くない評判もさまざまなものが見られます。
ソーシャルレンディング業界における最大手のmaneo(マネオ)も同様です。
今回はmaneo(マネオ)に関する貸し倒れや利回りなどの実績も含めた評判について解説します。
・maneo(マネオ)の口座開設はこちら
・maneo(マネオ)の口座開設方法はこちら
【maneoについて詳しく知りたい方はこちら】
・maneoの平均利回りや実績はこちら
そもそもmaneoとは?
ソーシャルレンディングを日本で最初にスタートさせた業界最大手の会社がmaneo(マネオ)です。これまでの成立金額はソーシャルレンディング事業者の中でもっとも大きい実績となっています。
案件も豊富
加えて、maneoは投資できる案件の種類も豊富です。
不動産案件特化や海外案件特化など、特定テーマに特化した事業者が多いソーシャルレンディングですが、maneoでは豊富な種類のファンドが見られます。
実績豊富
maneo(マネオ)は2016年から2017年前半までは、毎月約25億円前後の募集実績がありますが、2017年後半から2018年前半までは毎月約50億円前後と倍以上の募集をしていることがほとんどです。
業界最大手のmaneoの月次の募集状況からは、2018年も好調なソーシャルレンディング市場の姿をうかがうことができます。
maneoファンドの内容は不動産案件から企業の融資案件まで様々で、バラエティに富んでいます。
maneoのファンドは年間で約5.0~8.0%の利回り(一部例外もあります)です。他社ファンドでは10%前後の利回りのファンドもあるため、若干利回りは低めです。
また、ベンチャーキャピタルからの資金調達も行なっています。
このようにこれまでの実績が比較的豊富なmaneoですが、やはり評判がどうなのか気になる方も多いでしょう。
ここからはmaneoの評判をまとめ、解説していきます。
【ソーシャルレンディングに関する詳細はこちら】
・ソーシャルレンディングとは|初心者投資家でも分かる特徴から投資方法まで
maneoの良い評判4つ
投資家から小口で集めた資金を大口化し、法人に融資するという仕組みのソーシャルレンディングでは老舗かつ最大手のmaneo(マネオ)。
投資家からの評価もさまざまなものがみられます。
maneoの良い評判としては、以下の4点がみられました。
- 運営実績が豊富
- 大手の資本が入った株主構成
- 投資案件の借り手企業に直接質問できる
- 健全な財務体制
果たして、実際はどうなっているのでしょうか。
【良い評判1】運営実績が豊富
maneo(マネオ)は2008年10月にソーシャルレンディングサービスを開始し、これまで約10年ほどの運営実績を持っています。(2018年11月時点)
当初は現在のような個人と法人をつなぐソーシャルレンディングサービスではなく、個人と個人をつなぐかたちで事業を運営していました。
このようなかたちは一般にP2Pレンディング(ピートゥーピーレンディング)と呼ばれるものの、当時の日本では十分に普及せず、maneoは途中で頓挫することとなりました。
その後、2011年に現在の個人から法人をつなぐ形のソーシャルレンディングへとビジネスモデルを移行し、成長しています。
【P2Pレンディングの詳細はこちら】
・海外で急拡大するP2Pレンディングとは?
実質的には2011年にソーシャルレンディングサービスを開始しているmaneo(マネオ)ですが、2011年時点でもソーシャルレンディングへの参入事業者はSBIソーシャルレンディング(2011年3月)のみです。
よって、maneoは国内老舗のソーシャルレンディングサービスといえるでしょう。
maneoの実績は、サービス開始年月のみではありません。
maneoはこれまでに5,000件以上の案件を募集しており、貸出実績は1,000億円以上などいずれも日本のソーシャルレンディング業界の中で高い実績をもっています。(2018年11月時点)※2
これまでの実績から考察すると、この評判、口コミは信ぴょう性が高いと期待できるかもしれません。
【ソーシャルレンディングの歴史を知りたい方はこちら】
・急成長中!ソーシャルレンディングの市場規模と歴史
【良い評判2】大手の資本が入った株主構成
ソーシャルレンディングは金融商品の1つであるため、事業者の信頼性が重要です。一方、ソーシャルレンディングはまだ発展途上の市場であり、参入企業には中小企業も少なくありません。
そんな中、maneo(マネオ)は大手企業からの資金調達を実施しています。
maneoの出資者には、以下の企業が名前を連ねています。
・GMOクリックホールディングス株式会社
・株式会社VOYAGE VENTURES(ベンチャーキャピタル)
・モバイル・インターネットキャピタル株式会社(株式会社NTTドコモ・みずほ証券株式会社などが出資するベンチャーキャピタル)
・SMBCベンチャーキャピタル
・Spiral Ventures Japan(ベンチャーキャピタル)
・株式会社アイビス・キャピタル・パートナーズ(ベンチャーキャピタル)
・池田泉州キャピタル株式会社(池田泉州銀行が出資するベンチャーキャピタル)
出資時にmaneoの情報を詳細にチェックしていると考えられるので、出資者からは一定の信頼があると考えられるでしょう。
出資者の中には銀行や証券会社系のベンチャーキャピタルもいます。maneoの「大手の資本が入った株主構成」という評判、口コミは誤っていません。
またGMOクリックホールディングスは、資本業務提携をきっかけに、GMOクリック証券を通してmaneoに投資ができるようになっています。
【良い評判3】投資前に質問できる
maneo(マネオ)は募集案件ページから、投資家が投資実行前に質問を行うことが可能です。
現状のソーシャルレンディングでは借り手企業の名称をはじめとした詳細な情報を明かすことができません。
投資実行前に質問ができるという点もmaneoの良い評判、口コミにつながると考えられます。
【良い評判4】健全な財務体制
未上場企業ではあるものの、maneoは決算書を公開しています。
2017年3月に公開された決算書では、2期連続増収増益でした。実績のあるソーシャルレンディング事業者として、好調な事業進捗がうかがえる内容となっています。
こうした点からも、ソーシャルレンディング事業者としての信頼性、評判が増す要因となるかもしれません。
【maneoの決算の詳細な分析を見たい方はこちら】
・2期連続で増収増益 maneoマーケット株式会社の2017年3月期決算を分析
maneoの他の評判4つ
maneoの他の評判としては、まず他のソーシャルレンディング事業者と比較すると利回りが低いことがありました。
その他にも、返済遅延や貸し倒れについての評判・口コミもあり、以下で詳しく紹介します。
【他の評判1】他のソーシャルレンディング事業者と比較して利回りが低い
2018年10月時点でのmaneo(マネオ)の案件(ファンド)の平均利回りは約6.9%で、全事業者平均では約8.1%です。※1
また、2年間の平均利回りの推移は以下のグラフの通りです。
maneoの平均利回りは、2016年後半以降、全事業者の平均利回りよりも1.0~1.5%程度低い状態が続いています。
これはmaneoの利回り自体が下がっているわけではなく、高利回りをアピールする新規参入事業者が増えたため、全体的な利回りが上昇傾向にあることが原因と考えられます。
少なくとも現時点では、他のソーシャルレンディング事業者に比べて利回りが低いこと自体は事実と言えるでしょう。
【利回りについて詳しく知りたい方はこちら】
・利回りとは?正しく理解しておきたい投資用語
・なぜソーシャルレンディングの利回りは高いのか?平均利回りも解説
【他の評判2】返済遅延が発生したことがある
maneo(マネオ)での返済遅延はたしかに発生しています。
2014年に、17件/計4.4億円のファンドで返済遅延が発生しています。ただし、この時はすべて保証付きのファンドだったこともあり、投資家への影響はありませんでした。
2017年3月には、3件/計4,534万円のファンドで返済遅延が発生しました。これについては、2017年11月に元本・利息および遅延損害金の一部を回収し、投資家に分配しています。
また、2018年11月に不動産担保付きローンファンド、事業性資金支援ローンファンドなどの複数ファンドで返済遅延が発生し、回収など手続きが進められています。(2018年11月時点)
返済遅延が起きたことがあるという点は評判・口コミの通り、事実です。
【maneoの返済遅延などに関する情報はこちら】
・maneoの事業性資金支援ローンファンド計3件で延滞が発生
・maneoの安全性は問題なし?貸し倒れ・トラブル状況
・maneoの不動産担保付きローン、事業性資金支援ローンファンドなどの複数案件で延滞が発生
【他の評判3】個人への貸付で、貸し倒れが発生したことがある
ソーシャルレンディングのパイオニアであるmaneo(マネオ)は、サービス開始当初において個人向け融資からスタートしました。また、貸し倒れがあったことも事実です。
しかし、返済遅延や貸し倒れがあったため、2011年には個人向け融資から撤退し、それ以降は法人向け融資に特化しています。
これらの経緯は、maneo創業者である妹尾賢俊氏が著書『ソーシャルレンディングという新しい投資のカタチ~みんなと幸せになるお金の使い方』の中で明らかにしています。
つまり、maneoが「個人への貸付で、貸し倒れが多発している」というのは過去においては事実であったが、現在は「個人への貸付で、貸し倒れが多発している」事実はないということです。
しかしmaneoに限らず、ソーシャルレンディング投資は貸し倒れが起こるリスクを常にはらんでいます。
どういった状態になると貸し倒れになるのか、そうなった際の損失リスクを抑えるためにどうするべきかについて踏まえた上で、maneo、ソーシャルレンディングに投資を行う際には十分に検討しましょう。
maneoの評判、口コミを調査することは、どういったリスクがあるのか確認する一助となるかもしれません。
【貸し倒れや返済遅延について詳しく知りたい方はこちら】
・返済遅延とは?発生により起こることと影響を抑える方法
・デフォルトが起きるとどうなる?私のデフォルト体験と実態
【他の評判4】行政処分を受けたことがある
maneo(マネオ)を運営するmaneoマーケット社は2018年7月に金融庁から行政処分が下され、グリーンインフラレンディングを営業者としたファンド取得勧誘に関する問題が指摘されました。
2018年8月には改善対応策等などを報告しており、maneo(マネオ)自体の運営は行われていますが、グリーンインフラレンディングのファンド募集は停止したままとなっています。
【詳しく知りたい方はこちら】
・【速報】maneoマーケット社に対する行政処分は業務改善命令
maneoの評判まとめ
これまで説明してきたとおり、maneo(マネオ)に関する評判の検証結果は以下となります。
【maneoの良い評判】
- 運営実績が豊富:事実
- 株主に大手の資本が入っている:事実
【maneoの他の評判】
- 他の事業者と比較して利回りが低い:現時点では事実
- 返済遅延が発生したことがある:事実
- 個人への貸付で、貸し倒れが多発している:maneoは2011年以降個人向け融資から撤退している。また、法人向け融資では貸し倒れは発生していない。
- 行政処分を受けたことがある:事実
ソーシャルレンディング事業者の中でも圧倒的な実績を誇るmaneo(マネオ)。
maneoに限らず、分散投資などのしっかりとしたリスク管理をしながらソーシャルレンディング投資をすれば、資産運用の1つとして一考の余地があるのではないでしょうか。
中でもmaneoは、実績や評判を鑑みると、初心者でも始めやすいソーシャルレンディング事業者かもしれません。
maneoを他のサービスと比較!
現在、国内には20社以上のソーシャルレンディング事業者あります。その中でも、運営歴やこれまでの募集実績は各事業者ごとに異なります。
投資家からの金額募集実績1位のmaneo(マネオ)と2位のSBIソーシャルレンディングでもこれは同様です。
そして、事業者それぞれ募集できるファンドテーマなど特徴も異なります。
ここからはソーシャルレンディングでも大きな実績を誇るmaneo(マネオ)とSBIソーシャルレンディングを比較します。
maneo(マネオ)とSBIソーシャルレンディングの違い
投資家からの応募金額
前述の通り、maneo(マネオ)は国内最大の実績を誇るソーシャルレンディング事業者です。
maneoとSBIソーシャルレンディングは国内ソーシャルレンディングではもっとも早くからサービスをはじめた2社で、業界内では最大の募集金額を誇ります。
両者とも、これまでの実績という面では、投資家から比較的高い信頼を得ているのではないでしょうか。
募集するファンドテーマ
両者とも多岐にわたるファンドを募集しているものの、比較すると特徴もみられます。
maneoでは、投資家募集取り扱いをmaneoマーケット社が行うソーシャルレンディング事業者と同様のファンドを、maneoというプラットホームにて提供しています。
例えば、ガイアファンディングやアメリカンファンディングといった米国不動産を対象としたファンドや、クラウドリースが行う店舗ビジネス向けのファンドなどを提供しています。
一方のSBIソーシャルレンディングでは、同様のファンドは提供していないものの、「SBISLカンボジア技能実習生支援ローンファンド」というマイクロファイナンスにかかわるファンドを提供しています。
このようにmaneoとSBIソーシャルレンディングを比較すると、異なるファンドを通して、ファンドテーマも利回りや保全への取り組みも見出せます。
利回り
これまでに募集してきたファンドの利回りを比較すると両者には大きな違いが見られます。
2018年9月時点において、SBIソーシャルレンディングとmaneo(マネオ)の平均利回りはそれほど大きく変わりません。
SBIソーシャルレンディングは近年まで利回りを抑えたファンドの提供を行なっていましたが、2017年以降平均利回りが上昇している傾向にあります。※3
一方maneoは利回りという点でも様々なファンドを提供していたためこのような結果となっています。
前述した「SBISLカンボジア技能実習生支援ローンファンド」はSBIソーシャルレンディングの中でも高い利回りが期待できるファンドのため、こうした取り組みにより同社の平均利回りも高まっていくことが考えられます。
大手2社の募集金額から見える傾向
上記2社の案件の平均利回りは業界平均と比較すると低い傾向にあります。しかしながらソーシャルレンディング投資においては、各案件のリスクとともにソーシャルレンディング事業者のリスクも考慮する必要があります。
大手の会社であれば問題ないとはいえませんが累計募集金額の多さは、投資家からの信頼をあらわす指標となりうるのではないでしょうか。
maneoの口座開設方法
maneoは投資家登録の審査に無事通った場合、申請から3営業日ほどでキーナンバーが書かれたハガキが登録した住所に届きます。
口座開設及び投資までの流れは以下の通りです。
- 1. 会員登録
- 2. 投資家登録
- 3. 本人確認書類提出
- 4. ハガキの受け取り
- 5. 投資資金振込
- 6. 投資申込
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※1:フィンテナ 会社別情報
※2:フィンテナ調べ
※3:maneo、SBIソーシャルレンディングのWebサイトより