初めての資産運用でソーシャルレンディングに興味を持った理由と今後の投資方針

初めての資産運用でソーシャルレンディングに興味を持った理由と今後の投資方針

こんにちは。中年リールと申します。

本記事では、私にとって人生初の投資となったソーシャルレンディングについて、私の体験を紹介します。

私の経歴

初めての資産運用でソーシャルレンディングに興味を持った理由と今後の投資方針

私はIT企業に勤務している三十代前半のサラリーマンです。

ソーシャルレンディング投資を始めたのは2017年の8月からのことで、それ以前に投資の経験は全くありませんでした。

投資に関する知識は、株や為替などについては少し知っている程度でいずれも未経験です。二十代の頃に一度、株を初めてみようと思い立った時期があり、少し勉強もしましたが、時を同じくしてライブドアショックが起こり、多くの投資家の方々が損失を被ったのを見て株はやめておこうと思い、それっきりやらず終いでした。

これまで私が続けていた唯一の資産運用というと銀行の普通預金です。金利はほぼ付かないので、銀行はお金を貯めていくだけの箱として活用していました。

貯金をして約2,000万円ほど貯まり、これが現在ソーシャルレンディングで投資をするための資金となっています。

ソーシャルレンディングに興味を持ったきっかけ

2017年度になって昇格をしたことで裁量労働になり、みなし残業制(固定残業代)になりました。みなし残業制に変わったことで、ほぼ年収が固定になったことをきっかけに、サラリーマンの収入以外で資産を増やしたいと考えるようになり、今一度投資に関して興味を持つようになりました。

ただ、投資を始めるといっても、株や為替などの日々の値動きをずっと気にしてしまいそうなものは少し抵抗感があり、日々の値動きに一喜一憂しなくてもいいような資産運用がないかと探していました。

そうして資産運用に関してインターネットで検索しているうちに、『クラウドバンク』のWebサイトにたどりつき、そこでソーシャルレンディングというサービスを初めて知りました。

ソーシャルレンディングの仕組みや、クラウドバンク以外にもソーシャルレンディングサービスを調べていくうちに、自分に合っている投資に思えたことから、ソーシャルレンディングに対する興味や関心がどんどん深まっていきました。

ソーシャルレンディング投資を選んだ理由

初めての資産運用でソーシャルレンディングに興味を持った理由と今後の投資方針

ソーシャルレンディングについて、いろいろ調べた後の印象は「始めやすそう」でした。

ソーシャルレンディングのメリットとしては、私が調べていた範囲で主に以下のようなものがありました。

  • 利回りが計算しやすく、日々の値動きを気にしなくてよい
  • 投資後は基本的にやることもなく、手間があまりかからない
  • 案件によっては担保や保証などの保全が効いているものもある
  • 融資先の企業はソーシャルレンディング事業者が審査をして選定し、募集している

ソーシャルレンディング事業者のサービスによって若干内容は異なりますが、主に国内の案件を扱う事業者では類似する特徴があります。担保を設定するなどして、リスクをある程度抑えた上で安定した利益が得られるような仕組みが魅力的に思いました。

対して、以下のようないくつかのデメリット(リスク)もあります。

  • 融資先が非公開であり、どのような企業に融資しているかわからない
  • 貸し倒れになり元本が毀損する可能性
  • ソーシャルレンディング事業者自体が倒産する可能性
  • 投資期間中は途中解約ができず、資金をすぐに引き上げることができない

ただし、これらは取り扱うソーシャルレンディング事業者や投資案件を分散させることで、ある程度リスクを抑えることができると判断し、まずはソーシャルレンディングの投資を始めてみようと思いました。

私は、株や為替のように日々値動きを気にしなくてよい、という点がとても魅力的に感じました。

最初のソーシャルレンディング投資で見ていた基準

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ソーシャルレンディングをいざ始めてみようと思うと、どの事業者を選んで、何の案件に投資をすればいいか、という所に悩みました。

実績のあるソーシャルレンディング事業者を選ぶ

ソーシャルレンディングを始めるにあたり、事業者を見ていたポイントは、主に各ソーシャルレンディング事業者のローン成立額の合計です。

ソーシャルレンディング投資や投資自体が初めての私は、右も左もわからずの状態でした。そのため、最初からマイナーな事業者も選べませんでした。

成立額の合計が多い事業者は、それだけお金を集めた実績がある、あるいは投資家にとって人気がある事業者と解釈していました。また、人気がある事業者の場合は、投資家のブログやSNSでの情報発信も比較的多くあり、第三者の情報が得やすかった、というのもあります。

なお、成立額以外にも事業者が過去に問題が発生していないかといった事も調べて選択をしました。

投資する案件を選ぶ

投資案件を選ぶ際は、安全面を重視して主に担保や保証がついている案件を選び、投資をしていました。

これは今現在も担保・保証付きを選ぶという意味では、あまり判断基準は変わっていません。ただし、担保も、どういった担保か、どの程度余力があるのか、保証についてもどこまで保証ができるのか、今はそういった所も考慮して投資をするようにしています。

現在のソーシャルレンディング投資の実績

ソーシャルレンディング投資額の推移

以下は各ソーシャルレンディング事業者毎の投資額(ソーシャルレンディング事業者のデポジット口座の残金と案件に投資した金額の合計)の月別推移を示すグラフです。

初めての資産運用でソーシャルレンディングに興味を持った理由と今後の投資方針

ソーシャルレンディング投資を始めた頃は約800万円程からスタートし、徐々に増額して2018年6月の時点で1,100万円程投資をしています。

使用しているソーシャルレンディング事業者は合計9社です。

投資額を積み上げるための元となるお金は、主に毎月の手取り収入から支出を引いた残りや、ボーナス、ソーシャルレンディングで得られる分配金などです。

ソーシャルレンディング投資を始める前の私であれば、ボーナスや給料から支出を引いた残りはそのまま貯金に回していました。投資を始めてからは貯金で寝かしておくのはもったいないと思い、貯金を半分残した状態で、投資額を増やすようにしています。

なお、手取り収入の一部を投資に回すにあたっては、生活費を切り詰めてソーシャルレンディングの投資をするわけではなく、あくまで無理のない範囲で投資を行なっています。

ソーシャルレンディングで得られた利益の合計

これまでソーシャルレンディングでいくら入ってきたのか、分配金(利益分)を毎月の累計で表すと、以下のグラフのようになります。

初めての資産運用でソーシャルレンディングに興味を持った理由と今後の投資方針

毎月税引き後でおよそ3万~4万円の利益が得られていましたので、ソーシャルレンディングを始めた時から2018年6月時点までで合計すると約32万円の利益となりました。

これまで何にも投資してこなかった身としては、この利益は単純に凄いものだと思いました。銀行の金利では1,000万円預けていても大体100円に満たない利息です。それと比較すると、ソーシャルレンディングで得られた利益は圧倒的でした。

案件の中には返済遅延したものもある

分配金の実績としては、大体右肩上がりに推移はしていましたが、案件の全てが順調に分配金を得られているわけではありません。中には、正常に支払われていないものもあります。

例えばラッキーバンクでは、2018年3月に行政処分が下され、その後2018年5月から、投資した案件の8割(合計すると約170万円相当)で返済遅延が発生しました。その影響から、毎月の分配金が想定よりも1万円ほど減った状態で支払いが継続しています。

ラッキーバンクではこの事態に対して、資金を回収すべく担保となっている不動産を売却する調整を進めていますが、回収時期や何割回収可能かなどは未定です。(2018年6月時点)

融資先が返済不能になったり、あるいはソーシャルレンディング事業者に何らかの問題が起こった場合、突然返済されなくなる場合もありますので、そういったリスクがが経験的に理解できました。

今後の投資方針

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今後のソーシャルレンディングにおける投資方針は、以下のように考えています。

  • 事業者を分散して投資する
  • 融資先を分散して投資する
  • 担保・保証付きの案件に投資する
  • 融資先が開示されている案件に投資する ※将来実現した場合

基本的に事業者の分散や融資先の分散については、これまで先人のソーシャルレンディング投資家の方々もよく語られているところではありますが、それらを忠実に実行したいと思っています。リスクを見込んだ上で、大きく資産を減らさないようにするためにも分散投資を心がけたいと考えます。

事業者を複数に分散する

2017年~2018年にかけ、ソーシャルレンディング業界では不適切な運営に関する問題でいくつかの事業者に行政処分が下されました。

  • 2017年8月 みんなのクレジットに行政処分(業務停止命令)
  • 2018年3月 ラッキーバンクに行政処分(業務改善命令)
  • 2018年7月 maneoマーケットに行政処分(業務改善命令)

いずれも、処分が下った後に、複数の投資案件に返済の遅延が発生しています。

私は投資していなかった事業者ですが、みんなのクレジットのケースでは返済が不能になったことから最終的に債権の売却が行われましたが、投資した金額の97%の損失を被る形となりました。

このような問題は、いつどこで発生するともしれません。損失を限定的に留めるとするならソーシャルレンディングの事業者は1社に集中させるよりも、複数に分散させた方が良いと考えるようになりました。

融資先は複数に分散させる

融資先の企業が返済不能に陥った場合、その時点で担保がない場合は貸し倒れとなるでしょう。融資先は、ソーシャルレンディング事業者が審査をして、案件として募集していますが、貸し倒れのリスクは常に存在します。そのため、同一の融資先に対して、なるべく大量に資金を投入しないよう、分散をしておいたほうが良いと思いました。

ソーシャルレンディング事業者で募集する融資先について、企業名をはじめとする詳細な情報は基本的に非公開になっていますが、会社をアルファベットで表記して判別可能な情報を公開していたりする事業者もあります。公開されている情報の範囲で、なるべく分散投資ができればと考えています。

担保・保証付の案件に投資をする

担保や保証付き案件であれば仮に融資先企業で何らか問題があっても、その担保を売却することで、元本の全額か、あるいは、何割かの損失にとどめる形で、大きく損失を出さなくて済む可能性もあります。

万一の場合に備えて、基本的には担保や保証付きの案件に投資したいと考えています。

透明度の高い案件に投資する

これは将来的な話となりますが、2018度内を目標に匿名化規制が解除される見込みです。

これまで、ソーシャルレンディングで募集されている案件の融資先は非開示となっていました。

融資先が開示されていれば、いつの間にか投資が同じ企業に集中していた、ということもなくなることが見込まれるでしょうし、融資先情報の開示によって投資家の側にも、より投資判断をするための材料が増えることになります。

私はどこに融資をしているかわからない案件よりも、今後は融資先がわかる案件に投資をしたいと考えます。現在(2018年7月時点)では、匿名化を廃止したソーシャルレンディング事業者はまだありませんが、今後、匿名化廃止に向けた業界の動きには期待をしており、実現されれば、詳細な情報が開示されている案件に投資をしたいと考えます。

終わりに

人生初の投資となるソーシャルレンディングを始めてから、約1年が経過しようとしています。

始めた頃には不安もありましたが、私の場合はソーシャルレンディングの投資を通しての学びや知識を得られることも多く、楽しく投資を行えている側面もあります。

ソーシャルレンディング市場は年々拡大傾向にありますし、今後新たなソーシャルレンディング事業者も登場したり、より活発になっていくことと思います。

ソーシャルレンディング投資は素敵な投資商品に思えましたので、私はこれからも続けていこうと考えています。

もしこれまで投資の経験がなくて、ソーシャルレンディングに興味を持った方がいましたら、少額投資も可能ですので、投資の入り口として始めてみるのも良いのではないでしょうか。