地方にお金の流れを作る仕組み!ふるさと納税とソーシャルレンディングの違いとは?

地方にお金の流れを作る仕組み!ふるさと納税とソーシャルレンディングの違いとは?

ふるさと納税とソーシャルレンディングは、寄附と投融資といった違いがあるため、一見すると無関係の存在に見えます。しかしながら、お金を流れを作るという観点から見ると共通点もあります。

今回はふるさと納税とソーシャルレンディングについて、その共通点と違いを解説します。

ふるさと納税とは

ふるさと納税とは、寄付控除の上限範囲内で都道府県や自治体に対して寄付を行うことで、所得税・住民税から控除を受け取ることができる仕組みです。(控除額は所得額によって異なる)

寄附の際に自らの寄附金の使い道を選択できる自治体もあり、応援したい自治体や地域に対し寄附を通じて地域貢献ができます。

また寄附の返礼品として、地域の特産物や地域独自のサービス券などがもらえる自治体も多くあります。

ふるさと納税とソーシャルレンディングの共通点

ふるさと納税とソーシャルレンディングに共通点は特にないように見えますが、両者は地方にお金の流れを作る仕組みとして共通点があるといえます。

地方にお金の流れを作る仕組み

ふるさと納税は、各自治体が全国からインターネット上で寄附という形で資金を募ることができます。そして集められた寄附金を、地域内で様々な事業に活用することができます。

特に人口減少が続く地方自治体では財源をどう確保するかが大きな課題となっており、ふるさと納税を活用した資金調達は有効な施策として積極的に行なっている自治体も多くあります。

一方でソーシャルレンディングは、全国からインターネット上で投融資という形で資金を募ることができます。

都心の案件に限らず、地方の案件を取り扱っているソーシャルレンディング事業者もいくつか存在しているため、全国の投資家から集めた資金を地方の事業に供給しているともいえます。

ふるさと納税とソーシャルレンディングの違い

地域へのお金の流れを作るという点では、ふるさと納税とソーシャルレンディングに共通点がありますが、仕組みには違いがあります。

リターン(見返り)が異なる

前提として、ふるさと納税は寄附であり、ソーシャルレンディングは投融資です。

ソーシャルレンディングのリターンはお金(金利)になっており、お金に加えて優待券がもらえるといったサービスをリターンとする案件も登場しています。

寄附には本来リターンがありませんが、ふるさと納税では返礼品を用意している自治体も多数存在しているため、ふるさと納税のリターンは特産品や宿泊券などのモノ・サービスといえます。

両者ともにリターンがあるものの、ソーシャルレンディングはお金(金利)を期待できるという点が異なります。

資金が渡る対象と期間

ふるさと納税では、各自治体がプロジェクト毎に寄附金を受け付けるケースもあれば、大枠のみを決めて、寄付金を集める自治体もあります。そのため、ふるさと納税で集まった資金用途は、自治体によって様々あるといえます。

一方で、ソーシャルレンディングは貸付先の企業を具体的に知ることはできません。(貸金業に基づく指導による)
しかしながら、不動産購入費など資金用途は明示されているため、投融資をする際に、どのような事業なのかはある程度把握できるといえます。

またソーシャルレンディングは、運用期間1ヶ月といった短い期間で終わるものもあれば、36ヶ月といった比較的長く運用される案件もあります。
ふるさと納税では寄附を行い、リターン(モノ・サービス)が送られてすぐに終わりますが、ソーシャルレンディングでは比較的長い目で見る必要があることには注意が必要です。

地方案件を取り扱っているソーシャルレンディング事業者

ここからは地方案件を取り扱っているソーシャルレンディング事業者を紹介します。
※地方に本社や支店があるソーシャルレンディング事業者かつ地方案件を取り扱っていることを基準に、サービス開始日順。2018年6月7日時点

トラストレンディング

地方にお金の流れを作る仕組み!ふるさと納税とソーシャルレンディングの違いとは?

不動産や債権担保ローンファンドを中心に案件を掲載してるソーシャルレンディング事業者のトラストレンディング。

2018年3月には沖縄支店を開設し、公共事業プロジェクトを行う企業を対象とした案件も取り扱うなど地方展開も進めています。

トラストレンディングを運営するエーアイトラスト株式会社に対し、2018年12月14日付けで行政処分が行われました。詳しくはこちらをご覧ください。

さくらソーシャルレンディング

地方にお金の流れを作る仕組み!ふるさと納税とソーシャルレンディングの違いとは?

さくらソーシャルレンディングは「地方創生型ソーシャルレンディング」というコンセプトを掲げ、日本全国を北海道から九州まで8つの地域に分けて、それぞれの地域の案件を募集しているのが特徴です。

Pocket Funding

地方にお金の流れを作る仕組み!ふるさと納税とソーシャルレンディングの違いとは?

Pocket Fundingは沖縄発のソーシャルレンディング事業者です。

過去には沖縄の軍用地を担保に設定した案件が取り扱われるなど沖縄ならではの特徴があります。

まとめ

都市部から地方へのお金の流れを変えていく仕組みとして、ふるさと納税とソーシャルレンディングは共通点があるようです。

寄附と投融資の違いはありますが、今後人口減少が進むと予測される日本において、お金の流れを変えていけるサービスが増えていくことは重要な役割を果たすのではないでしょうか。