コインランドリーとソーシャルレンディングは相性が良い?コインランドリーの特徴やリスクを解説

コインランドリーとソーシャルレンディングは相性が良い?コインランドリーの特徴やリスクを解説

ソーシャルレンディングにはさまざまな案件が存在しており、中にはコインランドリー案件を掲載する事業者もあります。

今回はコインランドリーの概要やソーシャルレンディングの相性について解説します。

コインランドリーのビジネスモデルとは?

コインランドリーの売上は主に洗濯機や乾燥機の利用料金で、ビジネスモデルとしては比較的シンプルです。

コインランドリーのビジネスは、単価が一定であれば、利用者をどれだけ集められるかという点が大切です。利用者を集めるには需要の高い立地や、どれくらいリピートして使用してもらえるかなどが重要でしょう。

コインランドリー数の増加とその背景

コインランドリーというと、銭湯に併設されているもの、1人暮らしの男性が漫画を読みながら夜中に利用するもの、などの昔からあるイメージを持たれている方も多いのではないでしょうか。

実は少子高齢化の日本において、コインランドリーの数は年々増加しています。

厚生労働省の調査によると、平成25年(2013年)までのコインランドリーの施設数は下記の通りです。

コインランドリー数
平成8年度 10,228
平成9年度 10,739
平成10年度 11,323
平成11年度 11,843
平成13年度 12,502
平成15年度 12,726
平成17年度 13,746
平成19年度 14,840
平成21年度 15,426
平成23年度 15,985
平成25年度 16,693

※2

またコインランドリーの数自体が増加する中で、カフェと併設したコインランドリーや女性専用コインランドリーなど新しい利用者層の開拓も進んでいるようです。

コインランドリーの特徴

ある程度の初期投資が必要

コインランドリーの経営を行うためには、ある程度の初期投資が必要となります。店舗の不動産賃貸費用や洗濯機などの費用など、コインランドリーの出店には様々な費用が必要です。

コインランドリーの新規出店にはおおむね1,000~2,000万円が必要と言われています。※2

都心のアパート経営などの不動産投資と比較すると初期投資額は少なくなるものの、決して低い金額ではありません。

そのため、自己資金では賄いきれず、開業資金の一部を借り入れで充当するケースもあります。

また初期投資の回収には10年程度はかかると言われており、長期的な視点が必要な業種です。※3

事業計画が比較的わかりやすい

売り上げが洗濯機・乾燥機の利用料金であるため、毎月の利用者数や平均単価がわかればある程度の予測が可能です。

またかかる費用も家賃や清掃代など固定費が比較的多いため、計画上の収益の数字を比較的わかりやすく引くことができます。

横展開が行いやすい

コインランドリーもビジネスであるため、成功店舗の例を次の店舗の運営に100%活用できる訳ではありません。しかしながら、地域ごとの需要予測などは経験が活かしやすいといえるでしょう。

コインランドリーが抱える主な3つのリスク

コインランドリービジネスは数多くのメディアでも取り上げられていますが、当然リスクもあります。主なリスクとしては以下の3点です。

立地リスク

コインランドリーに限らず、店舗型ビジネスの最大のリスクが立地リスクでしょう。まず最初にコインランドリーを設けるエリアにおいて、ニーズのがあるかどうか、徹底した事前リサーチが必要とされます。

しかしながら事前リサーチを行っても、実際は蓋を開けてみないと分からない面が店舗型ビジネスには存在します。

また開店後に軌道に乗った後は、環境変化のリスクも生じます。例えばある大学のキャンパス近くのコインランドリーの場合、キャンパスの移転があれば、利用者数の減少が予測されます。

設備のリスク

洗濯機・乾燥機などの設備は、毎日稼働することに加え、利用者の使い方によっては、故障リスクが大きくなります。また店舗自体も経年劣化が発生します。

定期的なメンテナンスを行っていても、コインランドリーという業態上、設備のリスクは避けることができません。

市場リスク

少子高齢化で人口が減少している日本では、需要減により、遠からず市場が頭打ち・縮小する可能性もあります。

コインランドリーとソーシャルレンディングの相性について

ここまでコインランドリーについて解説していきましたが、2つの視点からソーシャルレンディングとの相性を解説します。

返済可能性

借り手側としては多少金利が高くとも事業展開のスピードアップのために、ソーシャルレンディングを通じて投資家から資金調達を行うことは選択肢の1つとなりえます。

投資家側としては、立地場所や運営実績などが十分であれば、収支の計算が行いやすいとも考えられます。

まとめ

コインランドリーは多額の初期投資がかかりますが、安定的な売り上げや今後の市場拡大などを考慮すると、注目のビジネスとも言えます。

ソーシャルレンディングの案件として掲載されることもあるため、少なからずはコインランドリーと相性が良く、個人が直接コインランドリー運営を行うよりも、リスクは低いでしょう。

しかし、ソーシャルレンディングはアパートなどの不動産や再生可能エネルギーなど多様な案件があります。コインランドリーの案件を選ぶ際は今回解説した特徴やビジネスモデルを理解した上で投資を検討しましょう。


※1:コインオペレーションクリーニング営業施設に関する調査(施設数)
※2:コインランドリーを開業するときにかかる費用はどれくらい?
※3:コインランドリー経営の利回りはどれくらい?利回りを上げるには?