不動産コンサルティング事業を手がけるハイアス・アンド・カンパニー株式会社は新規事業の1つとして、新たに不動産投資型クラウドファンディングへの参入を発表しました。
今回はハイアス・アンド・カンパニー株式会社の不動産投資型クラウドファンディングがどのようなサービスになるのか、また参入の経緯、今後の動向について調査しました。
目次
ハイアス・アンド・カンパニー株式会社とは
ハイアス・アンド・カンパニー株式会社は2005年に創業されました。不動産会社向けのASPシステムやコミュニティ、工務店業界向けの支援ツールなど不動産に関わるさまざまなサービスを開発・運営し、2016年4月にマザーズ市場へ上場しました。
上場以降、株式会社K-コンサルティングの設立や株式会社アール・プラス・マテリアル、株式会社ウェルハウジングなどの企業買収を行なっています。
ハイアス・アンド・カンパニー株式会社の会社概要
企業名 | ハイアス・アンド・カンパニー株式会社 |
住所 | 東京都品川区上大崎二丁目24番9号 アイケイビルディング5F |
上場市場 | 東京証券取引所マザーズ市場(証券コード:6192) |
代表取締役社長 | 濵村 聖一 |
設立日 | 2005年3月 |
資本金 | 3億5,611万円(2017年4月30日時点) |
役職員数 | 116名(2017年4月30時点) |
※1より
「不動産相続の相談窓口」で不動産投資型クラウドファンディングを計画中
ハイアス・アンド・カンパニー株式会社(以下ハイアス)は、2016年10月に「不動産相続の相談窓口」の全国展開をスタートしました。
「不動産相続の相談窓口」は、地域の富裕層や地主に対して不動産資産の相談ができる窓口を提供するサービスです。
地域の住宅、不動産会社はハイアスのパートナーになることで、「不動産相続の相談窓口」の名前やノウハウが使えるようになります。
この不動産相続の相談窓口のサービスをさらに拡大するべく、2017年6月に不動産投資型クラウドファンディングへの参入を発表しました。※2
不動産相続の相談窓口での相談内容において、顧客から相続不動産の早期売却希望が出た場合、ハイアスがスピーディーに買い取ることができるような体制を整備することを計画しているようです。(顧客との条件が合う場合)
また2018年2月26日には不動産特定共同事業者として認可され、サービスのリリースも近く行われると考えられます。※3
不動産投資型クラウドファンディングに参入する経緯
ハイアスが相続不動産を買い取る場合の資金源として、自己資金または借り入れによる資金調達といった従来の方法に加えて、クラウドファンディングを活用するとしています。
不動産特定共同事業法の改正により、不動産投資型クラウドファンディングへの参入のハードルが下がったことや不動産相続の相談窓口の全国にあるネットワークの活用、ハイアスの関連事業とのシナジー効果などがこの不動産投資型クラウドファンディングへの参入に踏み切ったポイントになるのではないでしょうか。
ハイアスの今後の動向について
すでに不動産特定共同事業法を用いたスキームで不動産投資型クラウドファンディングサービスを運営しているTATERU FUNDINGのほかにもいくつか参入事業者が出てきており、不動産投資型クラウドファンディング市場は盛り上がりつつあります。
しかしながら、既存の不動産案件は都心のオフィスビルやインバウンド用宿泊施設など限られたジャンルとなっています。
ハイアスも不動産特定共同事業法を用いたスキームの不動産投資型クラウドファンディングサービスになると予想できますが、全国にあるネットワークを活用した特徴ある不動産案件に期待したいところです。
【不動産案件を掲載しているソーシャルレンディング事業者まとめ】
・【16社】不動産投資ができるソーシャルレンディング事業者一覧と比較
※1:ハイアス・アンド・カンパニー㈱ 事業説明会資料 平成29年7月28日
※2:第1回「不動産相続の相談窓口」全国大会を開催 不動産クラウドファンディングサービスを提供 資産管理ネットワークへ進化
※3:不動産特定共同事業者として許可