多様なテーマのファンドを取り扱っているクラウドバンク。ソーシャルレンディング事業者として、累計応募額は業界3位の実績を持ちます。
2013年からサービスを開始しましたが、これまでどのような実績を積んできたか気になるところです。今回はこのクラウドバンクの償還・配当実績や損失情報についてまとめました。
クラウドバンクの償還・配当実績
クラウドバンクのこれまでの累計応募額は1,010億円を超え、投資家に償還した金額は約785億円となっています。※1
2020年3月末までの3年間に運用終了したファンド実績値を見ると、平均利回りは7.09%と非常に高いものとなっています。
また投資家への分配金は、サービス開始から25億円超となっており、多くの金額を還元していることがわかります。※1
ソーシャルレンディング投資家の損失
クラウドバンクでは返済遅延のファンドがあったものの完済済で、貸し倒れも発生していません。(2020年8月時点)
融資元本回収率は100%となっており、掲載時の審査体制が信頼性のおけるものと考えてよいでしょう。
クラウドバンク では企業外部の第三者による外部監査を実施しています。金融当局に任官した経歴がある金融法務に精通した外部弁護士2名に資金使途監査を依頼し、サービスの透明性を高めています。
具体的な監査項目は以下の3つです。
- 資金使途の突合
- 金銭貸借契約書通りの融資実行確認
- ファンド募集時に説明した主案件の該当性確認
クラウドバンクのリスク
ソーシャルレンディングも投資である以上、元本を損失するリスクを抱えています。今回はクラウドバンクが抱える3つのリスクを紹介します。
ファンドのテーマごとのリスク
クラウドバンクが取り扱っているファンドのテーマは、不動産や太陽光発電、バイオマス発電、中小企業支援など多様です。
それぞれのテーマで異なったリスクを抱えているため、必ず各ファンドページのリスクに関する情報(ファンド概要)を確認しましょう。
例えばバイオマス発電ファンドの場合、特徴的なリスクとしては「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」の固定買取価格制度があります。
担保価値の低下リスクや金利変動リスクなどのソーシャルレンディング投資で共有のリスクもありますが、テーマごとのリスクを理解した上で投資するようにしましょう。
貸し倒れリスク
ファンドで集めたお金の借り手企業について、万が一事業がうまく回らなかったり、途中で倒産になった場合は、貸し倒れとなり、投資したお金が全額返ってこない可能性があります。
担保・保証が設定されている場合は、万が一貸し倒れしても、担保の売却や保証会社ないし保証している個人からお金を回収することができます。しかし、投資したお金が全額返ってくるかは状況によって異なるため、必ずこの貸し倒れリスクを持っていると理解しておきましょう。
事業者の業務停止
各ファンドの運用は順調であっても、ソーシャルレンディング事業者自体が業務停止になる可能性があります。ソーシャルレンディングは第二種金融商品取引業と貸金業の2つの免許を持つことで運営することができますが、金融庁の検査を不定期に受けます。
この検査で不適切な業務が行われていることが発覚した場合、業務停止や最悪の場合は免許取り消し処分となります。この影響を受けて、事業者が倒産になることも考えられ、場合によっては預託口座や運用しているお金が返ってこないことも可能性としてあるでしょう。
ソーシャルレンディング事業者自体が信用におけるかどうかについて、財務状況や代表者の経歴など必ず確認しておく必要があるといえます。
まとめ
クラウドバンクの償還・配当実績や損失情報について紹介してきました。ソーシャルレンディング事業者の中でも第一種金融商品取引業の免許を持っており、自己資本比率の規制など第二種金融商品取引業よりも厳しい運営体制がなされています。
ソーシャルレンディング投資で損を出さないためにも、ファンドの各リスクはもちろん、事業者を信用できるかどうかを確認しておくことが重要です。
【ソーシャルレンディングで損失を出さないために必要なことを知りたい方はこちら】
・ソーシャルレンディングで大損を避けるために。気をつけたい項目一覧
※1:クラウドバンクのWebサイトより