ソーシャルレンディングの評判は?特徴別に解説

ソーシャルレンディングの評判は?特徴別に解説

徐々に世間にその存在を知られつつあるソーシャルレンディングですが、一般的な認知度はまだ広いとはいえません。

今回はソーシャルレンディングに関するブログ他を見て、ソーシャルレンディングの「良い評判」と「ほかの評判」についてまとめ、解説しました。

ソーシャルレンディングの良い評判

金融商品としては新しい部類に入るソーシャルレンディング。
まずは主な「良い評判」を4点取り上げ解説します。

【良い評判1】特徴的なファンド

ソーシャルレンディングについては、特徴あるファンドが多く存在していると言われています。
実際は不動産案件が多く、再生エネルギー(太陽光発電案件)が次いで多いと、両者の比率が多くなっています。

しかしながら、不動産案件の中にも様々な種類があり、事業会社への融資案件、海外案件ほかがあります。

市場拡大を背景に、ソーシャルレンディング事業への参入が相次いでおり、各事業者が以前よりも個性的なファンドを提供することが多くなっているように感じます。

参入業者が増え、利回りが高いことは当然として、投資家に対して他社に比べて特徴あるファンドをアピールすることが募集額の上積みに繋がるのでしょう。

【良い評判2】利回りが比較的高い

ソーシャルレンディングの平均利回りは8%ほど(2017年時点)。
低金利に加えて日銀がマイナス金利政策を導入している日本では、この利回りは高いと感じるでしょう。

これに危険性を感じるという評判もあるものの、ソーシャルレンディングの直近3年間における貸し倒れ率1.47%と、必ずしも高い数値ではありません。※2018年1月25日現在。

低金利下の日本では非常に高い利回りとなりますが、現状大きな問題が生じることなく、多くの事業者でファンド募集→ファンド償還のサイクルが繰り返されていることは良い評判に値するでしょう。

【良い評判3】手間がかからない

ソーシャルレンディング投資の特徴として「手間がかからない」点が挙げられます。

例えば株やFXでは一度投資を行った後は、どうしても日々の値動きが気になってしまいます。
日々の値動きが上昇であればストレスもありませんが、価格が下落すればいてもたってもいられないこともあるでしょう。

一方でソーシャルレンディングは、一度投資を行えばその後は問題が生じなければファンドの満期償還、分配を待つのみ。日々の手間はかかりません。

こうした点は社債への投資と似ており、投資を行った後は基本的に何もすることがないソーシャルレンディングは、手間のかからない投資と言うことができます。

【良い評4】利益を上げている人も多い

ソーシャルレンディング投資家の中には、自らの投資実績をブログで公開している方もおり、こうしたブログから評判を知ることもあるでしょう。

株やFXの場合、ブロガーと同じような成績を上げるのはトレード技術の問題、トレードできる時間帯の問題から再現性が高いとはいえません。
しかしソーシャルレンディングの場合、投資額とファンドさえ同じであればこうしたブロガーと同じ投資成績となります。

注意点に気をつければどのような方でも高い再現性をもって投資できる点は良い評判となっているようです。

ソーシャルレンディングの他の評判

ソーシャルレンディングについて他の評判について、下記に4点を取り上げ解説しました。

【ほかの評判1】まだ発展途上の市場

ソーシャルレンディングはまだ発展途上の市場と言えます。国内では2016年500億円超、2017年には1000億円超の市場規模と、まだまだ未成熟な状態です。

発展途上の市場だからこそ収益機会があるといった評判もある一方で、リスクが高いのでは?という評判も見られます。

こうした評判の理由には参入事業者に中小企業が多い点などいくつか挙げられるでしょう。

【ほかの評判2】融資先が見えない

ソーシャルレンディング事業は、貸金業法に基づく指導にのっとって事業運営を行います。
貸金業法に基づいた指導では債務者の保護の観点から、債権者が債務者から債務の回収方法等に多くの制限が課されています。

そんな中、ソーシャルレンディングではファンドへの投資家が融資先に対し直接債務の回収を行うような事態を避けるためなどを理由に、融資先の詳細の情報について開示がなされていません。

投資を行うにあたって借り手が見えないことに対する不安があるといった評判もあります。

【ほかの評判3】貸倒率が低すぎる

直近3年間のソーシャルレンディングにおける貸し倒れ率は1.47%です。※2018年1月25日現在。

年利8%ほどの利回りを投資家に提供しているソーシャルレンディングですが、現在までの実績を見ると貸し倒れ率がむしろ低すぎる状況とも言えます。

各事業者の努力の結果ではありますが、国内ソーシャルレンディング市場はリーマンショック後にスタートした景気回復期と軌を一にして市場が拡大してきた背景があります。

よって景気の後退期に、現在のような貸倒率でこれからも事業が継続するのかとの点は、ソーシャルレンディング投資を行う際に認識すべき点となります。

【ほかの評判4】総合課税

ソーシャルレンディングで計上された投資収益は雑所得に分類され、株や投資信託、FXとは異なり総合課税での課税となります。

株他の金融商品は申告分離課税方式で利益の約20%の課税となりますが、総合課税のソーシャルレンディングは所得額に応じた課税額となります。

サラリーマン・OLの場合、多くは概ね所得額の20%前後での課税となりますが、高額所得者の場合、最大45%の課税がなされるケースもあります。

年収によって課税金額が異なるソーシャルレンディングは、投資を行う際に事前に自らの年収を把握して税率を考えた上で行う必要があります。