【2018年版】クラウドクレジットの資金調達状況をまとめました

【2018年版】クラウドクレジットの資金調達状況をまとめました

クラウドクレジットは国内で3番目に設立されたソーシャルレンディング事業者で、スタートアップ企業として急成長と資金調達をしながら、ソーシャルレンディング業界で頭角を表してきました。今回はこのクラウドクレジットの資金調達状況をまとめました。

クラウドクレジットの資金調達状況

VCなど複数のファンドから資金調達

クラウドクレジットは2013年にフェムト・スタートアップ、2014年7月にマネックスベンチャーズ、GCI キャピタルから資金調達を実施しました。金額は非公開となっています。※1

伊藤忠商事から約2億円超の資金調達

2015年3月には伊藤忠商事から約2億円超の資金調達を実施しました。

伊藤忠商事がFintech分野に注目していることやマネックスベンチャーズ、フェムトスタートアップの繋がりから今回の資金調達に至ったようです。なおクラウドクレジットが発行済みの株式18%を伊藤忠商事が取得しています。

クラウドクレジットは2018年に融資総額1,000億円を目指し、日本でのファンド販売、システム開発、マーケティングなどの資金に充てるとのことです。※2

クラウドクレジットの主要株主

伊藤忠商事

伊藤忠商事は大手総合商社として、機械、繊維、食料、情報・金融などさまざまな事業をグローバルに展開しています。
その中でスタートアップへの投資も実施しており、ミドリムシの事業で有名な株式会社ユーグレナやAIベンチャーの株式会社グリットなどに投資をしています。

また伊藤忠商事の子会社である、伊藤忠テクノロジーベンチャーズも国内外のさまざまなスタートアップに投資をしています。イベント管理・集客サービスのPeatixやネット印刷のラクスル、メルカリなど数十社に及びます。※3

フェムト・スタートアップ

フェムト・スタートアップは『起業のファイナンス』、『起業のエクイティ・ファイナンス』の著者でもある磯崎哲也氏がゼネラル・パートナーを務めています。

またフェムトの運用するファンドでは、飲食店向けの予約・顧客台帳サービスを運営する株式会社トレタやコンテンツ配信プラットフォームを運営する株式会社ピースオブケイクなどに出資をしています。※4

マネックスベンチャーズ

マネックスベンチャーズはマネックスグループ株式会社の子会社です。

マネックスグループはマネックス証券を中心に金融事業を展開しており、2014年5月よりCVC事業の強化として、マネックス・ビジネス・インキュベーション株式会社からマネックスベンチャーズ株式会社に商号変更がされました。

主な投資先としては、ライフネット生命保険株式会社、株式会社ユーザベース、株式会社マネーフォワードなどがあります。※5

GCIキャピタル

GCI キャピタルは株式会社 GCI アセット・マネジメントのグループ会社です。機関投資家向けのファンド運用、東大や京大と共同で金融市場のグローバル人材育成を実施しています。

クラウドクレジットの今後

資金調達を行いながら、出資申込総額や投資家数を順調に増やしているクラウドクレジット。杉山社長へのインタビューで語られていたこととして、

  • 2017年中に15種類のファンド提供
  • Webサイト機能の改善・充実

がありました。

欧州やペルー、カメルーンなど10弱のファンドがありますが、これよりさらにファンドの種類を増やしていくことで分散投資を進めていくようです。

その他ではWebサイトにポジション一括管理機能、マイページ、分配金チャートなどが追加され、クラウドクレジットで投資しやすい環境にしていくとのことです。

まとめ

伊藤忠商事やさまざまなVCから資金調達をしているクラウドクレジット。ソーシャルレンディング業界もFintechの流れで近年盛り上がっており、VCにも注目されている分野の1つといえるでしょう。今後のクラウドクレジットの展開に注目です。


※1:マネックスベンチャーズ、GCI キャピタルを引受先に 第三者割当増資で資金調達を実施
※2:クラウドクレジットに資本参加しソーシャルレンディング*1事業に参入
※3:伊藤忠テクノロジーベンチャーズ株式会社
※4:Femto Partners
※5:マネックスベンチャーズ株式会社