ソーシャルレンディング投資のリスクとして、倒産リスクがあります。貸付先もしくは事業者が倒産してしまった場合、投資した資金を回収することはできるのでしょうか。
今回は実際に倒産した場合、どのようなことが起きるのかについて調査しました。
ソーシャルレンディング業界で倒産は起きているか?
2008年に日本初のソーシャルレンディングサイトmaneoが登場してから、2017年10月で合計23社がソーシャルレンディング業界に参入をしていますが、これまで事業者が倒産したという情報はありません。
ソーシャルレンディングの貸付先が倒産した場合
貸し倒れで大損になる可能性が大きい
ある特定の事業だけの影響であればよいですが、それを運営する企業自体が倒産してしまうため、関係している全てのファンドが影響を受けます。
そのためソーシャルレンディングの貸付先が倒産した場合、事業者も融資しているお金の回収を行いますが、基本的に元本を回収できる可能性は低いでしょう。
また貸金業法によってファンドの貸し手は複数化されていますが、1社への貸付は5万円、もう1社には5,000万円で合計5,005万円のファンドとなっていることが多く、倒産リスクが避けられているわけではないため注意しましょう。
ソーシャルレンディング事業者が倒産した場合
分別管理されているが、元本全額の返却は難しい
ソーシャルレンディング事業者の多くは第二種金融商品取引業の免許を持っていますが、第二種金融商品取引業に係る取引は日本投資者保護基金の対象になっておらず、またソーシャルレンディング投資は元本保証がありません。
そのため、ソーシャルレンディングの事業者自体が倒産してしまった場合、口座に預けているお金やファンドに投資中の元本を回収するのは難しいでしょう。
貸付先の倒産リスクを抑えるなら
貸付先の倒産リスクをなるべく抑えるためには、以下の4つのポイントを意識してソーシャルレンディング投資をしていきましょう。
担保・保証付きのファンドを選ぶ
ファンド情報には必ず担保・保証の有無が記載されています。また担保・保証の中でも、不動産、債券、動産、代表者個人・第三者・連帯保証などさまざまな種類があります。
これらの全てを理解するのは難しいですが、万が一貸付先が倒産した場合に事業者側でどのような対応がされるのかを理解しておくことは重要です。不動産の担保がついていても、元本回収ができなかったということも考えられます。
担保・保証の有無や内容は必ずファンド情報で確認するようにしましょう。
【担保と保証について詳しく知りたい方はこちら】
・ソーシャルレンディングにおける担保と保証の仕組みを徹底解説
運用期間が短いファンドを選ぶ
ソーシャルレンディングのファンドの運用期間は1ヵ月のものあれば、3年間といった長期運用されるものもあります。
長期運用で利回りが高いからといって大きな金額を投資した場合、回収する期間も比例して長くなってリスクも増えます。
これにはメリット・デメリットがあるため、十分理解した上でソーシャルレンディング投資を行いましょう。
ファンドと金額の分散投資
1つのファンドだけに大きな金額を投資するのは楽な投資方法ですが、相応のリスクを抱えることになります。なるべく複数のファンドへ少額投資をするように心がけましょう。
仮に1つのファンドの貸付先が倒産して貸し倒れになっても、他のファンドが期待通りに運用されていれば、合計の損失額を抑えることができます。
事業者の倒産リスクを避けるなら
事業者の分散投資
ファンドと金額の分散投資以外にも事業者も分散投資するようにしましょう。複数の事業者で口座開設をして、ソーシャルレンディング投資の状況を管理するのは大変です。
しかし、万が一事業者が倒産した場合、デポジットで預けているお金やファンドに投資している元本を全て失う可能性があります。このリスクを避けるためにもなるべく事業者の分散もしておくほうがよいでしょう。
【分散投資についてもっと知りたい場合はこちら】
・ソーシャルレンディング分散投資の4つの方法とコツ
財務情報や株主を調べる
事業者の財務情報や株主を把握しておくことも倒産リスクを避けるために必要です。上場企業であれば決算を公開しているため、財務や株主を確認することができます。
また未上場でも財務情報を公開している事業者があります。例えばトラストレンディングを運営するエーアイトラスト株式会社は純資産、当期純利益を直近3期分公開していたり、クラウドクレジットは会社概要の株主に伊藤忠商事株式会社やフェムトグロースキャピタル有限責任事業組合などを公開しています。
※トラストレンディングを運営するエーアイトラスト株式会社に対し、2018年12月14日付けで行政処分が行われました。詳しくはこちらをご覧ください。
こうした情報を公開されていることで、信用をできる判断材料が増えるため、倒産リスクが高いのかどうかを判断できるでしょう。
まとめ
ソーシャルレンディングの貸付先や事業者自体が倒産した場合やリスクを避けるポイントを解説してきました。
倒産リスクを避けるためにも紹介したポイントを参考にしながら、ソーシャルレンディング投資を行っていきましょう。
ソーシャルレンディングの貸付先、事業者自体が倒産したときはどうなるのか
ソーシャルレンディング投資のリスクとして、倒産リスクがあります。貸付先もしくは事業者が倒産してしまった場合、投資した資金を回収することはできるのでしょうか。
今回は実際に倒産した場合、どのようなことが起きるのかについて調査しました。
目次
ソーシャルレンディング業界で倒産は起きているか?
2008年に日本初のソーシャルレンディングサイトmaneoが登場してから、2017年10月で合計23社がソーシャルレンディング業界に参入をしていますが、これまで事業者が倒産したという情報はありません。
ソーシャルレンディングの貸付先が倒産した場合
貸し倒れで大損になる可能性が大きい
ある特定の事業だけの影響であればよいですが、それを運営する企業自体が倒産してしまうため、関係している全てのファンドが影響を受けます。
そのためソーシャルレンディングの貸付先が倒産した場合、事業者も融資しているお金の回収を行いますが、基本的に元本を回収できる可能性は低いでしょう。
また貸金業法によってファンドの貸し手は複数化されていますが、1社への貸付は5万円、もう1社には5,000万円で合計5,005万円のファンドとなっていることが多く、倒産リスクが避けられているわけではないため注意しましょう。
ソーシャルレンディング事業者が倒産した場合
分別管理されているが、元本全額の返却は難しい
ソーシャルレンディング事業者の多くは第二種金融商品取引業の免許を持っていますが、第二種金融商品取引業に係る取引は日本投資者保護基金の対象になっておらず、またソーシャルレンディング投資は元本保証がありません。
そのため、ソーシャルレンディングの事業者自体が倒産してしまった場合、口座に預けているお金やファンドに投資中の元本を回収するのは難しいでしょう。
貸付先の倒産リスクを抑えるなら
貸付先の倒産リスクをなるべく抑えるためには、以下の4つのポイントを意識してソーシャルレンディング投資をしていきましょう。
担保・保証付きのファンドを選ぶ
ファンド情報には必ず担保・保証の有無が記載されています。また担保・保証の中でも、不動産、債券、動産、代表者個人・第三者・連帯保証などさまざまな種類があります。
これらの全てを理解するのは難しいですが、万が一貸付先が倒産した場合に事業者側でどのような対応がされるのかを理解しておくことは重要です。不動産の担保がついていても、元本回収ができなかったということも考えられます。
担保・保証の有無や内容は必ずファンド情報で確認するようにしましょう。
【担保と保証について詳しく知りたい方はこちら】
・ソーシャルレンディングにおける担保と保証の仕組みを徹底解説
運用期間が短いファンドを選ぶ
ソーシャルレンディングのファンドの運用期間は1ヵ月のものあれば、3年間といった長期運用されるものもあります。
長期運用で利回りが高いからといって大きな金額を投資した場合、回収する期間も比例して長くなってリスクも増えます。
これにはメリット・デメリットがあるため、十分理解した上でソーシャルレンディング投資を行いましょう。
ファンドと金額の分散投資
1つのファンドだけに大きな金額を投資するのは楽な投資方法ですが、相応のリスクを抱えることになります。なるべく複数のファンドへ少額投資をするように心がけましょう。
仮に1つのファンドの貸付先が倒産して貸し倒れになっても、他のファンドが期待通りに運用されていれば、合計の損失額を抑えることができます。
事業者の倒産リスクを避けるなら
事業者の分散投資
ファンドと金額の分散投資以外にも事業者も分散投資するようにしましょう。複数の事業者で口座開設をして、ソーシャルレンディング投資の状況を管理するのは大変です。
しかし、万が一事業者が倒産した場合、デポジットで預けているお金やファンドに投資している元本を全て失う可能性があります。このリスクを避けるためにもなるべく事業者の分散もしておくほうがよいでしょう。
【分散投資についてもっと知りたい場合はこちら】
・ソーシャルレンディング分散投資の4つの方法とコツ
財務情報や株主を調べる
事業者の財務情報や株主を把握しておくことも倒産リスクを避けるために必要です。上場企業であれば決算を公開しているため、財務や株主を確認することができます。
また未上場でも財務情報を公開している事業者があります。例えばトラストレンディングを運営するエーアイトラスト株式会社は純資産、当期純利益を直近3期分公開していたり、クラウドクレジットは会社概要の株主に伊藤忠商事株式会社やフェムトグロースキャピタル有限責任事業組合などを公開しています。
※トラストレンディングを運営するエーアイトラスト株式会社に対し、2018年12月14日付けで行政処分が行われました。詳しくはこちらをご覧ください。
こうした情報を公開されていることで、信用をできる判断材料が増えるため、倒産リスクが高いのかどうかを判断できるでしょう。
まとめ
ソーシャルレンディングの貸付先や事業者自体が倒産した場合やリスクを避けるポイントを解説してきました。
倒産リスクを避けるためにも紹介したポイントを参考にしながら、ソーシャルレンディング投資を行っていきましょう。