出金手数料を考慮した最適な出金回数とは ~ソーシャルレンディングでお小遣い~

出金手数料を考慮した最適な出金回数とは ~ソーシャルレンディングでお小遣い~

こんにちは、SALLOWです。

今回は、ソーシャルレンディングにおける資金引き出しの話題です。

ソーシャルレンディングは日々の値動きのないインカムゲイン投資です。
株などのキャピタルゲイン投資と異なり、毎月の収入額がおおよそ予想できます。

損失がなければ、毎月あるいは数ヶ月に一度、資金を引き出すことで、定額の年金(年金というほど歳を取っていない方には、お小遣い)を受け取る感覚にも近いと思います。

今回の記事では、ある程度の投資金額規模でソーシャルレンディングを行っている場合、具体的にどれほどの間隔で資金を引き出すべきなのか考察します。

引き出し手数料

資金の引き出し手数料はソーシャルレンディング事業者によって様々です。

月1回に限り無料、月何度でも無料、あるいは有料のソーシャルレンディング事業者でも銀行口座によって手数料は異なります。

ここでは業界最大手であるmaneo(マネオ)の手数料を代表例として挙げます。

maneo(マネオ)の場合、引き出し先の銀行や支店によって差異があるものの、一般の銀行口座では432円です。
今回は1回あたりの手数料432円として考察します。

ソーシャルレンディングの標準利回り

私がソーシャルレンディング投資を始めた頃は、maneo(マネオ)、SBIソーシャルレンディング、AQUSHの3社しかなく、利回りの幅は2~6%(税引前)ほどでした。
現在のソーシャルレンディングでは、実に多様な利回りの案件があります。

募集されている利回りの幅は2~13%ほど。海外案件で20%以上の利回り配当となった案件も出てきています。

今回は手数料をmaneo(マネオ)にしたため、標準利回りの対象とする案件もmaneo(マネオ)からとします。
最も一般的な国内不動産を担保とする貸付案件の利回りは、だいたい利回り6%(税引前)と考え、これを標準とします。

ソーシャルレンディングの収益額は?

ソーシャルレンディングからまとまった額の収益を期待するならば、それなりの資金が必要です。

例えば投資総額が100万円の場合、利回り6%で毎月の配当額は3,884円。
この資金を毎月引き出したのでは、引き出し手数料432円が収益の1割以上を占めてしまいます。

手数料が収益の何%までなら許容するかは人それぞれですが、今回は2%とします。
1回の収益は2万円(うち手数料432円)が必要となります。

次に、初期投資額と毎月の投資額を数パターン想定し、それぞれに最適な出金間隔を考察します。

パターン1:初期投資100万円

ソーシャルレンディング投資を開始して間もない頃なら、投資額は大きくとも100万円くらいでしょう。この場合、毎月の配当額は3,884円です。

投資額が100万円の頃は収益を引き出さず、追加投資を行って資金を積み立てるべきでしょう。
それでも収益が欲しい場合は、投資金額100万円(月配当額3,884円)で、半年あたり2万円超の分配額となります。

2万円と言えば国内旅費の助けになるくらいの金額。
その金額が100万円で半年に一度手に入ることを考えると、お小遣い程度であれば旅行資金を得るためにソーシャルレンディングに投資し、その後、資金を引き出すのも良いかもしれません。

初期投資100万円+追加投資

最初の100万円とは別に、毎月の収入から5万円をソーシャルレンディングに追加投資すると、5年後には資産額は436万円まで増えます。

5年後には500万円近くの資産と、次のステップ(初期投資500万円)へ進むのも近いでしょう。

また、月の収入から10万円をソーシャルレンディングに追加投資した場合、およそ3年後に資産が500万円に到達します。

パターン2:初期資産500万円

資産が500万円に達すれば、月の分配額は約2万円になります。
投資額がこのくらいの規模になれば分配、分配額に占める手数料は許容しやすい比率(約2%)になります。
ソーシャルレンディングの収益が毎月の家計を助けている実感が持てるようになると思います。

毎月引き出し+毎月投資はNG

先の通り、投資金500万円になると、毎月2万円の分配金も現実的になります。

この場合、毎月の追加投資を考えるにあたって一つ注意点があります。
それは、毎月引き出して毎月投資したのでは、引き出し手数料の分だけ確実に損をするということ。

これを避けるために、例えば「毎月2万引き出して5万円投資する」場合、「投資を毎月3万円に抑えて、残った3万円をお小遣いにする」などの工夫をおすすめします。
こうすることで、引き出し手数料を要する回数を減らせます。

もちろん、毎月引き出すのではなく半年に一度引き出すような場合には、手数料について気にならないはずです。

初期資産500万円+追加投資

初期資産500万円に追加投資を行えば、複利効果で資産はどんどん育っていきます。

500万円を初期投資し、毎月3万円を積み立てれば、5年後の資産は830万円。うち、元本部分が677万円、残りの153万円が利益です。
毎月の投資額を8万円とすれば、5年後に1,160万円まで資産が増えます(元本部分は972万円、利益が188万円)。

必要資金を投資に充てることは避けるべきですが、複利効果の最大化を目指すのであれば、無為に出金してしまわず、追加投資が望ましいのです。

1,000万円のその後は

1,000万円を税引前利回り6%で運用できれば、毎月の分配額は4万円ほど。

このくらいになればお金の用途は毎月の家計の足し、あるいは小遣いや再投資の種など、様々な用途が考えられるのではないでしょうか。

この後さらに投資を続けることで、インカムゲイン投資の一つの特徴である複利効果が働き、資産形成の速度はどんどん増していきます。

ソーシャルレンディングは投資なので、もちろんリターンに応じてリスクもあります。
元本は保証されておらず、場合によっては損失を被ることもあります。

それでもソーシャルレンディングにより毎月少しずつ分配額を得るという方法は、特に日本人には合っている投資方法だと思います。
毎月分配型投信の人気がこれを証明しているのではないでしょうか。

以上、資金額ごとの出金回数について考察しました。

分配金が小さい間は半年に一度など、資金が貯まってからの出金。
ある程度大きくなり、毎月出金したければ追加投資との相殺をおすすめします。

コツコツ投資としてソーシャルレンディングという選択肢はいかがでしょうか。