【最新情報】SBIソーシャルレンディングで貸し倒れは起きたことがあるのか

【最新情報】SBIソーシャルレンディングで貸し倒れは起きたことがあるのか

2011年よりソーシャルレンディング事業を行っているSBIソーシャルレンディング。
ソーシャルレンディング業界で募集金額第2位の実績を誇り、順調な運営状態に見えますが、これまで貸し倒れが起こったことはないのでしょうか。

今回はSBIソーシャルレンディングで貸し倒れが発生したかどうかについて調査しました。
※なお、ソーシャルレンディングには貸し倒れのリスクがある点を了承ください

ソーシャルレンディングで貸し倒れは起きているのか?

ソーシャルレンディングで貸し倒れは起きているのか?

まずはソーシャルレンディング業界全体で貸し倒れが起こっていないかどうかの調査結果を紹介します。

フィンテナの調査では、直近3年のソーシャルレンディング業界で起こった貸し倒れ率は1.47%です。(2018年1月25日現在)
ソーシャルレンディングとは個人から小口の資金を集め、それらを大口化したものを借り手企業に融資する仕組みです。

現在は各社の企業努力もあり、貸し倒れ件数は必ずしも多くない状態です。

また、SBIソーシャルレンディングは、直近3年間において貸し倒れが起こったことはありません。

ただソーシャルレンディングにおけるファンドの貸し倒れ率には、為替差損や返済延滞は含まれておらず、返済延滞についてはこれまでに複数発生しています。※1

以下は返済遅延が確認されているファンドです。

クラウドクレジットのカメルーンファンド延滞

クラウドクレジット

カメルーン中小企業支援ファンド7号(為替ヘッジなし・あり)では、2017年6月上旬に満期一括で分配がされるようでしたが、事業に延滞が生じて、運用期間が延長されました。
運用期間を延長の上で債権回収を行いますが、万が一回収期間がさらに長期化する場合はさらに延滞期間が長くなることになります。※2

maneoの事業性資金ファンド延滞

maneo

2017年3月に事業性資金支援ローンとして募集されたファンドで、36回の分割返済で契約されていましたが、16回目の返済時点で延滞が告知されました。
回収の見込みは不明であらゆる手段で回収を試みているとのことです。※3

SBIソーシャルレンディングの貸し倒れは?

SBIソーシャルレンディングの貸し倒れは?

SBIソーシャルレンディングでは法人向けの融資になってから、貸し倒れは起きていません。

ただし、サービスが開始されたときは個人向け融資が行われており、以下2つの個人向け無担保ローンファンドで、貸し倒れが発生しました。

  • SBIフリーローンファンド
  • SBISL借換ローンファンド

現在は既に募集が停止されています。

貸し倒れの詳細

上記2つのファンドは、

  • SBIフリーローンファンド(運用期間2年):利回り上下限1.5%〜12.8%、1口1万円〜、毎月分配型
  • SBIフリーローンファンド(運用期間3年):利回り上下限2.4%〜13.8%、1口1万円〜、毎月分配型
  • SBISL借換ローンファンド(運用期間3年):利回り上下限5.9%〜10.8%、1口1万円〜、毎月分配型

といった条件でした。

貸付の対象者はSBIソーシャルレンディングの審査基準を満たす個人で、実質年利6.0%〜17.5%の間で資金使途は自由、担保・保証は不要でした。※4

ただ返済延滞といったトラブルを抱え、回収困難となったものが多くなり、2012年7月にはSBIフリーローンファンド、SBISL借換ローンファンドの販売は中止となりました。
2016年12月では貸し倒れ・返済遅延の合計金額は500万円以上になっています。

現在、SBIソーシャルレンディングを含む全てのソーシャルレンディング事業者において、個人に対して融資を行う目的のファンドはあまり見られません。
国内のソーシャルレンディング黎明期にはSBIソーシャルレンディングのみならず、maneoも同様に個人向けに融資を行うファンドがありましたが、貸し倒れが多く発生しました。

こうした背景により個人向けの融資ファンドはほぼ無くなりました。

その後法人向け融資に切り替え、ソーシャルレンディング市場は2017年度に1000億円の市場規模に達するほどの大きさとなっています。
これは前年と比較して約2倍の規模です。

分散投資で貸し倒れリスクを回避するには?

分散投資で貸し倒れリスクを回避するには?

ソーシャルレンディング投資で貸し倒れするリスクは避けられません。その損失を最小限に押さえるためには分散投資をすることが必要です。

SBIソーシャルレンディングで投資する際も同様、1つのファンドに余裕資金を全て投資せず、いくつかのファンドに分散、また違う事業者のソーシャルレンディングサービスのファンドに投資しましょう。
分散投資を行うことで、万が一投資しているファンドで貸し倒れが起こっても大きな損失を避けやすくなります。

分散投資の詳細をもっと知りたい方は以下の記事をチェックしてみてください。

まとめ

SBIソーシャルレンディングでは、P2Pレンディング時代には貸し倒れが起こった過去があります。
しかしながら、法人への融資モデルに転換以降は、貸し倒れは見られません。

投資の際は、ソーシャルレンディング投資が貸し倒れなどのリスクもある投資商品であることを理解した上で、堅実な投資を行いましょう。


※1:フィンテナ調べ、2018年1月25日現在。
※2:カメルーン中小企業支援プロジェクト7号 運用レポート
※3:【延滞発生に関するご報告】
※4:SBISLローンファンド 商品概要