クラウドクレジットのカメルーンファンドとは?その仕組みや実績を解説

クラウドクレジットのカメルーンファンドとは?その仕組みや実績を解説

海外案件に特化しているソーシャルレンディング事業者のクラウドクレジットでは、2016年3月よりカメルーンの案件に投資できるようになりました。
2017年9月までに17号までのファンドで募集されており、高い利回りとして人気があります。

海外でも数多くの国があるのにも関わらず、なぜカメルーンなのか。今回はクラウドクレジットがカメルーンを選んだ理由やその仕組みについて解説します。

カメルーンとはどんな国か?

カメルーンは中部アフリカに位置しており、人口は約2,344万人。主な産業は農業と鉄工業で、2016年のGDPは242億ドル。経済成長率は4.5%と成長を遂げている国の一つです。※1

CFAフランと呼ばれている通貨が使用されていて、ユーロと固定レートが設定されています。日本からも無償・有償の経済協力がされており、病院の建設や教育、道路や電気・ガスといったインフラ整備の支援が行われています。

クラウドクレジットがカメルーンを選んだ理由

クラウドクレジットがカメルーンを選んだ主な理由としては、カメルーンの信用格付けがシングルBであること、政府債務削減プログラムが実施されたこと、ほとんどの中小企業が金融機関にアクセスができないことなどが挙げられています。※2

国の信用格付けはDからAAAまで設定されており、AAAが最上位の格付けとなります。一見するとカメルーンのBという格付けは低いように見えますが、同じくアフリカで経済成長率が高いケニアやエチオピアでもB+やBであるため、特に信用格付けが低いというわけでないようです。※3

カメルーンの提携事業者であるOvamba社とは?

Ovamba社は2013年にアメリカで設立されました。Marvin ColeとViola Llewellynは中小企業支援のビジネスを展開、2014年にイギリスに拠点をおくGLI Financeより出資、そしてノウハウの提供を受け、カメルーンでの事業をスタートしました。
2016年にはAfrican Fintech AwardsのAfrica Lending and Financing部門で1位を受賞した実績も持っています。※4

Ovamba社の中小企業支援ファンドの仕組み

※既に募集終了済のファンドに関して言及しています

Ovamba社は独自の審査基準を設定し、与信モデルを構築しました。この与信によって、これまで金融機関からお金を借りることができなかった中小企業への融資が可能になりました。

主にトレードファイナンス取引への投資を行っており、借り手から市場価格より安い価格で現物を購入して、一定期間が過ぎたら購入したときよりも高い価格で借り手に売却します。ファンドでは与信モデルの審査と借り手の複数化というリスク分散をすることで、高いリターンのビジネスを行っているのです。

クラウドクレジットはエストニアの子会社からOvamba社のグループ法人に融資する形となっています。詳しくは各ファンドの投資スキームに記載されています。

クラウドクレジットのカメルーンファンドとは?その仕組みや実績を解説
※6より

これまでのカメルーンファンドの実績

利回りが高い

クラウドクレジットは利回りが高く、2017年7月時点では10.61%とソーシャルレンディング業界全体でも第2位です。※5
その中でもカメルーンファンドの利回りは高く、カメルーン中小企業支援プロジェクト15号では期待利回り12.5%で募集されています。※6

延滞も発生

利回りが高いということはその分リスクも高いという可能性があります。実際にカメルーン中小企業支援プロジェクト7号では、事業に延滞が生じたため、債権回収などに時間がかかっているとのことです。※7

まとめ

クラウドクレジットではさまざまな国の案件が掲載されています。その中でもカメルーンファンドは利回りも高いことがわかりましたが、その分リスクもあります。投資する際には国の事情やクラウドクレジットとの提携事業者がどのような企業なのかについて、できる限り自分自身で調査を行ったほうがよいでしょう。

もし難しい場合は、クラウドクレジットの個別ファンドごとにお問い合わせフォームが用意されているので、そちらから質問してみるのもよいかもしれません。


※1:カメルーン共和国(Republic of Cameroon) 基礎データ
※2:カメルーンファンドご紹介(1)カメルーンとサブサハラ・アフリカ地域の経済
※3:ソブリン格付けリスト
※4:Ovamba Wins award for Lending and Finance at the 2016 African FinTech Awards
※5:フィンテナ調べ
※6:カメルーン中小企業支援プロジェクト15号【実物資産で裏打】
※7:カメルーン中小企業支援プロジェクト7号 運用レポート