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スマートエクイティとは
スマートエクイティは証券会社であるAPI証券※が提供している投資型クラウドファンディングの一種です。
一般的なソーシャルレンディング会社とは異なり証券会社が運営していることによるメリット、そしてデメリットが存在しています。
※API証券は、SAMURAI&J PARTNERS株式会社により完全子会社化されることが
発表されました。(2017年10月16日)
同年10月16日と11月2日に株式取得が終了し、SAMURAI証券として生まれ変わりました。
本記事は、2017年9月15日時点の社名・サービス名です。
【スマートエクイティについて詳しく知りたい方はこちら】
・スマートエクイティの特徴やリスクについて
スマートエクイティの良い評判
API証券という証券会社が運営するスマートエクイティですが、他のソーシャルレンディングと比較をすると、どんな面が投資家の良い評判を得ているのでしょうか。
多角的にスマートエクイティの評判を見ていきましょう。
評判1:運営会社は証券会社
スマートエクイティを運営するAPI証券はUBI株式会社から独立した証券会社であり、第一種、第二種金融取引業の免許を取得しています。
ソーシャルレンディング事業者は第二種金融商品取引業者であることが多いものの、第一種金融商品取引業者は、後述する倒産隔離といった厳しい条件が課されます。
こうした免許の違いから、運営会社の信頼性、評判が高まるようです。
もちろん実際に管理を行うのは運営会社のため、第一種、第二種にかかわらず、事業者のコンプライアンス意識や体制が最重要です。
評判2:投資先の詳細な情報が明らか
スマートエクイティの特徴的なファンドは評判となっているようです。
スマートエクイティが投資家から集めた資金を運営し、利益を出す手段は「融資」ではなく「投資」となっています。
ソーシャルレンディングでは借り手企業の詳細な情報は明らかにはされません。こうした点がソーシャルレンディングを怪しいと思う理由につながっているのかもしれません。
しかしスマートエクイティは融資ではなく投資です。
融資先の詳細な情報を公開できるため、投資家にとっては投資先の企業を知ることが可能です。
スマートエクイティ社の案件を見ると、例えばサプリを販売している株式会社アンフィニプロジェクトの社債を買い取り、それが満期になった時に利益が分配されるといった案件もあります。
評判3:特典があるケースもみられる
株式会社アンフィニプロジェクトの社債を買い取る案件では、通常の分配金だけではなく同社の商品も特典として、投資家にプレゼントされます。
株式投資をすると、株主優待などを付与する企業は多くあり、投資家にとっては高い評判につながるものもあります。スマートエクイティの企業投資案件はこれと似たシステム、特典で投資家に対しアピールを行なっているといえます。
評判4:倒産隔離がなされている
API証券は証券会社のため、第一種金融取引業の規定において、投資家から集めた資金の管理方法においてより厳しい基準を求められます。
こうした投資家保護の仕組みは投資家の安心感、評判につながるといえます。
具体的には、投資家が万が一の自体に投資した資金を失わないように、以下のような制度がとられています。
・出資金の倒産管理が行われている
API証券では日証金信託銀行株式会社と顧客の投資資金を信託保全するために顧客分別金信託契約を締結しています。
投資家が出資中のお金は、API証券の資産や運転資金とは別に管理されています。
万が一にAPI証券経由で投資している時に、同社が倒産をしたとしても、投資家の資金は受益者代理人を介して投資家に返還されるようになっています(1000万円までなど条件あり)。
このように投資家とその資金は厳密に分けられて管理されており、さらに信託銀行との契約によって信託保全も行われているので、倒産による資産が毀損するリスクが抑制されます。
投資家を保護するための仕組みという点では他のソーシャルレンディング会社よりも優位性がみられるといえるでしょう。
スマートエクイティの悪い評判
一方でスマートエクイティが使いづらい、投資先として魅力を感じない投資家の意見もネット上などでは見られます。スマートエクイティを好まない人は、どのような点で投資に向いていないと感じているのでしょうか。
評判1:最低投資金額が大きい
ソーシャルレンディングというと少額投資ができることが不動産投資に対する優位性の一つになっています。
例えばオーナーズブックは最低1万円から投資ができるので、元手資金が大きくないという方でも投資をしやすいといえるでしょう。
一方、スマートエクイティは最低投資金額は多く必要です。こうした点から、元手資金が大きくない方やまずは少額からスマートエクイティへの投資を試したい方からは異なった評判を得るかもしれません。
スマートエクイティの最低投資金額は10万円です。
もちろん不動産投資などに比べれば、少ない金額での投資が可能ですが、ソーシャルレンディング業者の中で比較すると高額となっています。
またスマートエクイティは分配金が毎月投資家に与えられるわけではなく、投資期間が終わった際にまとめて分配される形が多く見られます。
毎月の分配金をすぐに投資に回せないことが、投資家によっては魅力を感じないという評判につながっているのかもしれません。
評判2:募集案件が少ない
スマートエクイティの募集案件を見ると、サイトには現在募集中の案件が掲載されておらず、これまで募集があった案件もわずか16件となっています(2017年9月初旬)。
スマートエクイティの営業開始からの日数がそれほど経っていないことを考えても、案件の数は少ないといえます。
積極的に投資をしていきたい人にとっては物足りないという評判につながるかもしれません。
また、ユニークな投資案件が多い一方、担保は設定されておらず信託保全や保証があるとしても、その安全性を懸念する投資家からの評判は必ずしも良いものばかりとはいえません。
「利回りの高さ」「担保や保証」「短い運用期間」といった特徴がない一方、ファンドの特徴という点で注目されているといえます。
まとめ
スマートエクイティは証券会社としての投資家に対する安全性の確保に努めており、投資案件の多様性や特典があるなどのユニークさという特徴を有します。
ただし案件の少なさや担保の無さを考慮すると、この1社のみで投資を継続するには難しいという側面があります。
ユニークさが評判ではあるものの、案件の中身や頻度には物足りなさを感じる投資家の意見があるようです。
※こちらの記事の情報を用いて行うすべての行動やそのほかに関するご判断は、利用者ご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。