ソーシャルレンディング投資を行うには、まずは事業者の口座開設を行う必要があります。ただし口座開設にあたっては事業者による審査が行われます。
ソーシャルレンディングの口座開設の際に行われる投資家審査はどのようなものか、基準や注意すべき点について解説します。
目次
口座開設にあたり制限はあるのか?
ソーシャルレンディングに投資をしようとした際に、最初に行う必要があるのがソーシャルレンディング事業者の口座開設です。口座開設が出来なければ、ソーシャルレンディング投資は何も始まりません。
ただし誰でも口座開設できるわけではなく、事業者の審査を経た上での口座開設となります。
事業者の審査内容については後述しますが、それ以前に口座開設にあたり投資家の側に制限があるかと言えば、基本的には年齢制限以外の制限はありません。
大半の事業者では20歳以上75歳以下がソーシャルレンディングの口座開設対象者となります(80歳未満を条件とする事業者他も存在)。
よって高齢者を除けば成人であれば、口座開設自体に特に制限はありません。
【ソーシャルレンディングの口座開設や投資の流れはこちら】
・ソーシャルレンディングの始め方。口座開設方法から投資までの手順や審査について
審査対象となる項目
ソーシャルレンディング事業者の口座開設に際し、各種書類の確認や必須入力事項があります。
各社により詳細は異なりますが、概ね下記内容となります。
・本人確認書類提出
・マイナンバー
・年齢
・勤務先
・年収
・投資経験の有無
・資産額
・反社会的勢力チェック
ほぼ証券会社やFX会社の口座開設の際と同じ内容となっています。
ソーシャルレンディング口座開設の審査に落ちないために気をつけること
口座開設の審査内容について、その基準はいずれの会社も公表していません。
審査に落ちないために注意すべき点は明確には分からないのが現在の状況です。
ただし、サラリーマンやOLと言った給与所得者が審査に落ちるケースは極めて稀でしょう。
ただしひとつの目安として、年収200万円以下、預金額50万円以下の場合、審査に通らないケースがあるようです。
大前提として投資は余裕資金で行うものであり、事業者が投資家側に資金的な余裕が無いと判断すれば、損失計上時のトラブルの可能性を考慮し、口座開設を見送ることは充分考えられます。
預金額が少なくて審査に落ちたと考える場合は、投資は余剰資金で行うもの、という大原則を理解した上で、まずは投資資金の確保を行うべきです。
【初心者向け:ソーシャルレンディング投資の注意点はこちら】
・【失敗の典型例】ソーシャルレンディング投資で失敗するポイント4つ
事業者毎に異なる口座開設の審査基準
提出書類や質問事項がほぼ同一という点から、概ね各ソーシャルレンディング事業者の審査内容も同じ内容と考えられます。
しかしながら同じ審査内容であっても、その審査が厳しく行われている事業者も存在しています。
※なお、口座開設が否認された場合、投資家サイドに否認理由は開示されないので、正確に何が原因で口座開設が否認されたのか、その原因を探ることはできません。
参考までにソーシャルレンディングと若干異なりますが、株式型クラウドファンディングを行っている日本クラウドキャピタル(FUNDINNOという名称でサービスを展開)は、審査基準がソーシャルレンディング事業者と比べると厳しいようです。
投資について1年以上の経験があること、投資家の金融資産が300万円以上あること、が要件となっています(※1)。
ソーシャルレンディング=融資型クラウドファンディングと比べてハイリスクハイリターンとなる株式型クラウドファンディングを扱う同社は、投資家の登録要件を金融資産300万円以上とすることで、投資家登録の対象をリスク許容度が高い投資家に限定していると考えられます。
ソーシャルレンディングでは公表はされていないものの、年収や資産金額の審査基準は各社それぞれの基準があると考えられるので、A社の審査が否認された場合でも、B社では承認されるというケースは充分考えられます。
※1.株式投資型クラウドファンディング業務に関する取扱要領(株式会社日本クラウドキャピタル)第5条3項より
口座開設における審査結果の通知方法
ソーシャルレンディング事業者の口座開設を申し込みをしたものの、審査に通らず口座開設が出来ない場合は、登録のメールアドレスに、投資家登録できない旨のメールが届くケースがほとんどです。
一方、問題なく事業者の審査のクリアがなされれば、事業者から投資家宛に最終的な投資家登録のための資料が郵送されます。
その資料に基づきネット上でコードを入力する等の手続きを行うと、ソーシャルレンディング事業者への口座開設完了となります。
審査に落ちた場合
ソーシャルレンディングの投資家審査に落ちる理由として考えられるのは以下の3点でしょう。
- 投資経験不足
- 低い年収
- 預金残高の不足
上記3点が理由であれば、改善がなされた時点で再度口座開設の申し込みを行うことが可能です。
再度審査に申し込む場合は、状況に変化があった後(例.転職して年収が増えた、貯金額が増えた)に申し込みを行うことをお勧めします。
ソーシャルレンディング口座開設の審査まとめ
ソーシャルレンディング事業者は、投資家から資金を預かって始めて事業が成立します。
その面では、カードローンの申し込み等とは異なり事業者は投資家に対して与信行為を行う訳でありません。
よってソーシャルレンディング事業者の口座開設審査はローンの審査よりハードルは低いと言えます。
ただし事業者側としては、余裕資金が無い投資家がなけなしの資金で投資を行い損失計上の際にトラブル発生を避ける必要もあり、投資家審査を行っています。
よってサラリーマン・OLを始めとする殆どの方は問題なく口座開設は可能となります。
口座開設の際はソーシャルレンディング事業者に正しい情報提供を行い、心置きなくソーシャルレンディング投資の第一歩を踏み出したいものですね。
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