レバレッジをかけてソーシャルレンディング投資したい!ローンでソーシャルレンディング投資をする方法

レバレッジをかけてソーシャルレンディング投資したい!ローンでソーシャルレンディング投資をする方法

こんにちは。中田健介です。
私はローンでお金を借り、ソーシャルレンディング投資資金の一部に充てています。
このようにローンを利用してソーシャルレンディング投資を行うことにはどのようなメリットと注意点があるのでしょうか。
今回はローンでソーシャルレンディング投資を行う是非に関して解説します。

ソーシャルレンディング投資ではレバレッジをかけられない

FXであれば25倍などのレバレッジをかけ、元手資金を大きく上回った金額を投資することができます。
一方、ソーシャルレンディングは投資家が持っている資金分しか投資できません。

個人から小口で集めた資金を大口化し、借り手企業に実際に融資するという構造のため、レバレッジをかける仕組みがないのです。

しかし、投資家自身がローンなどを利用することで実質的にはレバレッジがかかっている状態にすることが可能です。

ローンを利用したソーシャルレンディング投資とは

ローンを利用したソーシャルレンディング投資とは、例えば年利3%でお金を借り、その資金を実質年利回り8%のファンドに投資することで、5%の利益を得るような手法です。
つまり、ソーシャルレンディング投資で得た収益をローンとして借りたお金の金利で差し引いた際の利益分である「金利差」で儲けるということです。

ローンでソーシャルレンディング投資を行うメリット

この方法には以下のメリットがあります。

レバレッジをかけて実質利回りを高められる

投資資金にローンで借りたお金を加えることで、実質利回りを高めることができます。

例えば、自己資金100万円を実質利回り8%のファンドに投資した場合、得られる分配金は年8万円です。
しかし、年利3%で100万円の資金を借りて、自己資金とあわせて200万円を同じファンドに投資すれば、年に16万円の分配金が得られます。
借りたお金に対して3万円のローン金利を支払う必要はありますが、それでも13万円の利益が得られるます(16万円-3万円)。
この場合、自己資金である100万円に対して13万円の分配金を受け取っているため、実質的な利回りは13%となります。

ローンを利用したソーシャルレンディング投資

不動産投資において、借入を利用してレバレッジをかけ利回りを高めることはよく行われますが、このように、同じことをソーシャルレンディングでも実現できるのです。

条件の良いファンドが募集されたとき、資金が手元になくても投資できる

「x億円突破記念」などのキャンペーンファンドは、通常よりも利回りや条件が良い場合が多いです。
しかし、このように条件の良いファンドが出るタイミングは完璧に予想することは難しく、資金が手元にないとせっかくの機会を逃してしまいます。

そうした際は、すぐに資金を借りる方法があれば機会を逃さずにすみます。

ローンを利用することの注意点

このようにローンを利用したソーシャルレンディングは、実質利回りも高くなり、お金がなくても投資ができるようになるなど良いことばかりにように見えるかもしれません。
しかしながら、ローンを利用してソーシャルレンディング投資を行う際には注意しなければならないこともあります。

低い金利で借りなければならない

自明ながら、ローンでの借入金利がソーシャルレンディングでの投資利回りよりも低くなければ逆に損を被ってしまいます。

借入から投資までのタイムラグなどを考えると、借入金利は3~4%以下でないとあまり意味がないと思います。
したがって、カードローンや消費者金融などで借りるのは金利が高すぎるのでおすすめできません。

借りすぎないようにする

この方法には、貸倒や返済遅延の場合にローンが返せなくなってしまうリスクがあります。

万一そうした事態が起こっても対応できるよう、借入額を増やしすぎないよう気をつける必要があります。いつでも返そうと思えば返せる範囲に留めなければ最悪の場合、破産をすることになってしまいます。

どこでローンをすれば良いのか?銀行ローンは難しい

ローンを用いてソーシャルレンディング投資を行うためには、3~4%程度の金利でお金を借りる必要があります。
しかしながら、銀行ローンを目的に「ソーシャルレンディングに投資をするのでお金を借りたい」と言っても残念ながら貸してはくれないでしょう。

では具体的にどこからどうやって資金を借りたらよいのでしょうか。
低金利でお金を借りるには、例えば以下の方法があります。

証券担保ローンを利用する

証券担保ローンとは、保有している株式や投資信託、債券などを担保としてお金を借りられる証券会社のサービスです。

そうした証券を保有している方、あるいは購入予定のある方は検討する価値はあるでしょう。
証券担保ローンは、以下の証券会社などが提供しています。

証券担保ローンの例

証券担保ローンを利用する条件として、まず証券会社に口座を開設し、証券を購入するかあるいは別の証券会社で既に保有している証券を移管する必要があります。ただし担保にできない株式や投資信託もあるので、事前に確認しなければいけません。

また、担保とした株式などの価格が下がってしまったときは、追加で担保を求められたり、強制的に売却されたりすることもあるので、余裕を持って借りるように注意する必要がございます。

保有する証券を担保として設定したら、以降は担保評価額の範囲で好きなときに資金を借りることができます。
なお、資金用途に制限のある場合もありますので事前に確認しましょう。

特に、野村証券と野村信託銀行が提供している野村Webプラスローンの金利は現在1.5%と大変低いので、十分ソーシャルレンディングの資金として利用できるでしょう※1

このサービスでは、担保とする証券の時価に対して50~80%程度の金額まで借りることができます。(証券の種類によって割合は異なります。)
また、担保設定後は、申し込んでから最短で翌営業日には借りられるので大変便利です。投資したいソーシャルレンディングのファンドが募集されてから資金を調達しようと思ってもだいたい間に合います。

また、借入期間は特に決まっておらず、好きな時に返せばよいようになっています。(ただし金利がかかるので、借入金額が徐々に増えていくことにはなります。)
なお、私も2014年から野村Webプラスローンを利用しており、現在300万円ほど借りています。

野村Webプラスローン利用状況

住宅ローン、自動車ローン、教育ローンなど

低金利でお金を借りる他の方法としては、住宅ローン、自動車ローン、教育ローンなどもあります。
金利は各種条件により異なりますが、安い場合は、住宅ローンは1%未満~、自動車ローンは2%未満~で借りられます。

もちろん自動車ローンの資金使途は自動車購入に限られているので、借りたお金を直接投資に回すことはできません。
ただ、例えば100万円の自己資金を持っている人が100万円の自動車を購入する際、自己資金で支払ってしまえば手元にはお金は残りません。

しかしその際に、購入資金を自動車ローンでまかなうようにすれば手元には100万円の自己資金が残りますが、この資金をソーシャルレンディングに投資することには特に問題はありません。

住宅ローンや教育ローンでも同様のやり方ができるでしょう。住宅や自動車などの購入予定がある方はこうした手法も検討されてはいかがでしょうか。

最後に

いずれで借りるにしても、より低い金利で、より長期間にわたり借りるほうが望ましいと言えます。

なお繰り返しになりますが、今回紹介したローンを組んでソーシャルレンディング投資を行う手法は上級者向けの手法と言えるでしょう。うまくいけば実質利回りを大きく高められる反面、リスクも高まるため、リスクを理解した上で十分にご注意ください。

1)2017年3月時点