
“ソーシャルレンディング積立”って知っていますか?
積立というと”貯金”や”投資信託”で良く聞く言葉で、ソーシャルレンディングでは初めて聞いたという人も多いかもしれませんが、実はソーシャルレンディングでも非常に有効な方法なんです。
今回は”ソーシャルレンディング積立とは何か?”というところからメリット・デメリットまで詳しくご紹介していきたいと思います。
目次
ソーシャルレンディング積立とは?
まずはソーシャルレンディング積立とは何かというところから簡単に紹介したいと思います。
正直なところ”積立”という言葉を使っていますが、ソーシャルレンディング積立の中身は”分散投資”です。ソーシャルレンディングは”日本円”や”ドル”のような実際にある物ではなく、”投資”の名称ですから、そもそも積立という表現は適しません。
ですが、分散投資という言葉よりも”積立”という言葉の方が投資をやったことがない人にもわかりやすく、抵抗なく入ってくると思いますので、あえて”積立”という言葉を使っています。
「じゃあ、ソーシャルレンディング積立って具体的にどういうことをするの??」という話になると思いますが、やることはとっても簡単です。
単純に、”毎月自分で決めた金額を定期的に投資” していくだけ。
例えば毎月1万円や2万円など、一度に大きく投資するのではなく、コツコツと投資していく方法になります。
ソーシャルレンディング積立のメリットは?
ではソーシャルレンディング積立にはどんなメリットがあるのでしょうか?
計画的に無理なく投資できる
ソーシャルレンディング積立のメリットは無理なく投資できることです。資金が少ない人では一度に10万など投資することは難しいと思いますが、毎月1万円ならば誰でもできますよね。しかも、働いていれば毎月の給料が入ってきますから、負担にならない金額を安定的に投資することが可能です。
また、普段の生活でお金が急に入り用になるときもありますから、一度に多くのお金を投資することはオススメしません。毎月投資するということはソーシャルレンディングにおけるモチベーションを長く保つという意味でも、効果が高いと思います。
リスク分散ができる
また、リスク分散ができるというのも大きなメリットです。
例えば一気に100万円投資した後で、日本の経済状況が一気に悪化してしまったとしましょう。そうなると、ソーシャルレンディングを通して資金を借りている企業に影響がでて、資金繰りが悪化してしまい、投資家への利回りが低下してしまうという可能性もでてきます。最悪は元本割れという可能性も否定できません。投資資金が100万円ともなると、被害は大きくなります。
しかし、毎月投資していれば、その時点で利回りよりも担保や保証がしっかりしていてリスクが低いファンドを選ぶなど、柔軟に立ち回ることができます。危険と感じれば、”投資を一時中断”という選択も可能です。外部要因の変化にも非常に対応しやすくなります。
さらに、投資するサービスを毎月変えていけばそこでもリスク分散ができます。
具体例を出して説明すると、
1月・・・maneo
2月・・・クラウドクレジット
3月・・・オーナーズブック
4月・・・SBIソーシャルレンディング
5月・・・クラウドバンク
上記のような感じで、月ごとに投資先を変えれば、どこか一つのサービスで問題が起こった場合でも被害を最小限に止めることが可能です。各サービスで最低投資金額が違うので、積立金額により投資できるサービスが変わってきますが、1万円からでも4社ほどは投資ができますので、十分にリスク分散ができます。
【ソーシャルレンディングサービスの一覧はこちら】
・どこがおすすめ?日本のソーシャルレンディング事業者・企業の一覧をまとめてみた
ソーシャルレンディング積立におけるデメリット
基本的にはメリットばかりではありますが、細かい部分ではデメリットもあります。メリットを最大限生かすという意味でも頭に入れておくといいでしょう。
キャンペーンファンドに投資できない可能性がある
ソーシャルレンディング各社では利回りが高い特別キャンペーンファンドを実施することがあります。このようなキャンペーンファンドは普段よりも1%〜3%ほど利回りが高いです。どうせ投資するならばこういうファンドに投資したいですよね。
しかし、キャンペーンファンドは突然募集が始まることが多いため、もしその月にすでに投資を実行していた場合、このキャンペーンファンドに投資できません。タイミング次第ではこういうことも起こってしまいます。
手間がかかる
積立になりますので、基本的に毎回資金を入金する必要があり、投資申し込みも毎回する必要があります。投資するのに手間が多くかかるんです。しかも、ソーシャルレンディング各社では今のところ入金する方法は指定口座への振込だけ。
振込手数料はこちらが負担しなければいけませんので、毎回数百円の出費がかかってしまいます。これは結構な痛手です。
ただ、この振込手数料は所定回数無料になる銀行を上手く使えば、無料にすることもできます。自分でデメリットを多少軽減することもできますから、努力でカバーできる部分は実践していきましょう。数百円も積み重なれば凄い金額になりますからね。
ソーシャルレンディング積立を実践しよう
メリット、デメリットがわかったところで実際にソーシャルレンディング積立を実践していきましょう。
初心者編
まず、金額設定ですが初心者の方は1万円づつ投資していくことをオススメします。1万円未満で投資したいという方もいらっしゃると思いますが、残念ながら現在では1万円未満で投資できるソーシャルレンディング会社はありません。
どうしても1万円未満で投資したい方は、数ヶ月に1回、1万円に到達したら投資するという方法をとりましょう。例えば毎月5,000円づつ投資したい場合は、2ヶ月に1回投資するというスパンです。これならば実質毎月5,000円投資したことになりますよね。
そして、上記でも触れたとおりリスク分散するために、投資先も毎月変更することをオススメします。
1万円で安定的に投資できるサービスは”クラウドバンク”、”オーナーズブック”、”クラウドクレジット”、”SBIソーシャルレンディング”の4社なので、この3社をローテーションさせて投資するといいかもしれません。
ただ、クラウドクレジットは為替差損の可能性もありますから、少しでもリスクを減らしたい方は”クラウドバンク”と”オーナーズブック”、”SBIソーシャルレンディング”の3社で始めるのがいいでしょう。
【1万円から投資できるソーシャルレンディング事業者を詳しく知りたい方はこちら】
・初心者におすすめ!1万円から投資できるソーシャルレンディング一覧まとめ
経験者編
経験者の方はソーシャルレンディング投資にも慣れてきていると思いますので、思い切って毎月の投資金額を上げてみてはいかがでしょうか? 毎月3万円づつの積立ならば投資できるサービスも多くなりますよ。
3万円ならば上記で紹介したサービスの他に、”クラウドリース”や”maneo”、さらには”ガイアファンディング”、なども投資対象に挙がってきます。月に3万円投資するとなると1年で36万円になり、そこそこ大きな金額になりますが、その分リターンも大きくなりますから、投資する価値はあるはずです。
ソーシャルレンディング積立のシミュレーション
実際に毎月1万円を積立して、利回り5%で運用した場合、どのくらいの利益になるのかシミュレーションしてみました。
単位:万円
始めは緩やかですが、20年でおよそ160万円の利益。30年では400万円以上の利益になり、投資金額の2倍以上に膨れ上がっています。毎月1万円でもこれほどの利益になりますから、積立もバカにできません。
また、今回はシンプルな複利計算になりますが、ソーシャルレンディングの場合、厳密にいえばもう少し利回りが高くなります。その理由は利益(分配金)も同年度内に投資できる可能性があるからです。
あくまで、今回のシミュレーションは参考程度になりますので、その点はご承知おきください。
まとめ
今回ソーシャルレンディング積立を初めて聞く人もいると思いますが、内容自体は非常にシンプルです。その上、誰でも簡単に始められるますし、メリットも多い投資方法だと思います。特にリスク分散という部分では高い効果を発揮してくれるでしょう。
実は自分も厳密な金額は決めてはいませんが、毎月必ずソーシャルレンディングに追加投資をしています。言うなれば変則的なソーシャルレンディング積立といったところでしょうか。積立方法は自分でアレンジしてみても面白いと思いますね。
ソーシャルレンディングは一気に利益を上げられる投資方法ではありませんが、長く続けていくことにより、徐々に効果が現れてきます。ソーシャルレンディングと積立は非常に相性がいいと思いますので、気になった方は一度実践してみてもいいかもしれませんよ。