ソーシャルレンディングでも注目される「ESG投資」

ソーシャルレンディングでも注目される「ESG投資」

ESGとは、環境(Environment)・社会(Social)・企業統治(Governance)の頭文字を取ったもので、従来の業績や財務諸表等による単純に儲かっている・儲かっていないという判断基準だけではなく「温暖化の防止」「労働環境の改善」「社会貢献」「法令遵守」など、社会的意義、成長の持続性などを元に、企業を選別して行なう投資のことです。

ESG投資は、環境問題などへの意識が高い欧米や欧州諸国を中心に広く浸透していた投資手法で、近年日本でもSDGs(持続可能な開発目標=Sustainable Development Goals)を様々な企業が中期経営計画に掲げるなど関心度が高まってきています。欧米や欧州では、ESGを軽視している企業はネガティブ・スクリーニング(あらかじめ特定の社会的または環境に対する基準を設け、それを満たさない企業を排除すること)され、投資対象から除外されてしまいます。

なぜESG投資が重要視されているのか

それは、ESG投資が最終的には収益の改善に繋がり、中長期的な事業活動に大きく影響すると考えられているからです。

ESGへの取り組みは、本業以外への投資となるため、本来であれば収益に対してはマイナスの影響を与えるものです。しかしながら、先にも述べた通り、ESGを疎かにしている企業はネガティブ・スクリーニングされ、相対的にESGに取り組んでいる企業と比べ株価が劣化する可能性が高くなります。欧州ではユニバーサル・オーナーと呼ばれる市場や社会全体の価値向上を最重要と考える投資家が多く、単に利益を追求しているだけでは、投資家の支援を得ることが難しくなっています。

また、国連サミットで採択されたSGDs(持続可能な開発目標=Sustainable Development Goals)を元に、世界各国の企業が中長期経営戦略にSDGsを取り入れ、実現に向け莫大な資金を調達しています。つまり、巨額の資金が動く=株価にもポジティブな影響があるというロジックも働き、近年投資判断基準の一つとして注目を集めるようになってきています。

クラウドファンディングでもESG投資が注目されている

クラウドファンディングにおいても、ESG投資の概念は注目されています。2019年にCREAL(クリアル)において、クラウドファンディングによる地方創生プロジェクトで約2.4億円を募集開始からわずか5日で調達することに成功しています。

ちくらつなぐホテル

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今回のファンドは、高齢化に伴い過疎化が進行する千葉県南房総市千倉町に所在する、老朽化し運用されなくなった東京学芸大学附属世田谷小学校の保養所を「体験型新コンセプトホテル」へ再生することを通じて、地域の一次生産者との連携を深め、雇用の促進を図ることによる地方創生と、投資家の皆様には安定的なリターンを提供することの両立を目指すものです。

「CREAL」のコンセプトの一つである経済的リターンと社会的リターンの両立を目指すESG不動産投資が新しい資産運用のカタチとして投資家の皆様の注目を集めている結果だと思っております。今後も人口減・超高齢化等、我が国が直面する大きな課題に対し、当社の「CREAL」というプラットフォームを活用し、良質な投資の機会を提供してまいります。

引用:PRTIMES(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000037604.html)

CREAL以外にも、CROED CREDIT(クラウドクレジット)などがESG投資のプロジェクトを数多く取り扱っています。

ESG投資のメリット

ESG投資はその性格上、中長期で安定した収益を期待することができます。

短期的な事業収益のみを重視した企業活動を行っている場合には、ニーズの変化や競合の登場、昨今のコロナ影響のように経済情勢などで、業績が悪化し資産価値が下落する可能性を多分に含んでいます。一方でESG投資の対象となる企業では、SDGsを元に中長期の観点で経営計画を定めている企業が大半となるため、短期間で大きなリターンは期待できませんが、中長期で安定したリターンを確保するポートフォリオに適した投資方法と言えます。

ESG投資のデメリット

短期的なリターンを得るには向かない投資方法です。

メリットで中長期観点の経営計画を元にしているため、安定的収益が望めると記しましたが、逆を言えば短期的な収益は重視していない傾向が強いとも言えます。

そのため、FXやデイトレードのように短期的な収益を中心にポートフォリオを組んでいる人には向かない可能性があります。

また、投資対象先を選ぶ際にも、従来とは違った観点・スキルが必要になります。従来は財務分析とテクニカル分析が中心でしたが、ESG投資の場合には、その要素を加味した分析が必要になります。そのため、投資初心者には少しハードルが高い投資方法とも言えるかもしれません。

ESG投資を始めるならクラウドファンディングがお勧め

投資型クラウドファンディングを運営している企業では、掲載するプロジェクトに対し一定の審査基準を持っていることが多く、プロの目線から安全性や収益性を判断し、問題ないとされたファンドが掲載されています(一定のリスクがあることには変わりありません)

ESG投資に興味はあるが、分析や判断が難しいと考えている方は、まずはクラウドファンディングを活用し、投資への第一歩を初めてみてはいかがでしょうか?