30代で運用資産1億円超の筆者が考える重要な3要素と10のアドバイス

30代で運用資産1億円超の筆者が考える重要な3要素と10のアドバイス

こんにちは、A氏です。

わたくしごとで恐縮ですが、資産運用を始めて13年が経過しました。
20代中盤に50万円を元手に株式投資するか否かで何日も自問自答していた日が懐かしく、それから10年強が経過し、1億円以上の資産運用を行うようになりました。

10数年の経験のなかで着実に「投資の幹」とも言うべき何かが自分の中で確立されてきており、「マイ投資ポリシー」とも言うべき重要な存在です。

そこで今回は投資ポリシーについて3分類、合計10Tipsをご紹介します。

まずは資産運用の状況をご紹介

投資ポリシーについて語る前に、まずは私の資産運用の実際のところをご紹介します。

私の資産運用の状況

私の資産運用の状況

上図が現在の私のポートフォリオです。

見てお分かりのように、資産全体に対して不動産の割合が約70%と大部分を占めます。

新築1棟アパートを購入して賃貸に出しているので、このような割合になるのは仕方がないのですが、ポートフォリオを把握する上では邪魔ですね。

そこで不動産投資を除いたポートフォリオを見てみましょう。こちらの方が明らかに分かりやすいですね。

私の資産運用の状況2

上のポートフォリオについて、2点重要なことを補足説明します。

近年の注目株はソーシャルレンディングだった・・・が

1点目は、ここ3年くらいソーシャルレンディングの投資割合を重点的に増やしてきた点があげられます。

肌感覚ではありますが、2015年以降に日本でソーシャルレンディング知名度が急激に高まり、私もブームに乗って投資額を増やしてきました。
その結果、不動産を除くポートフォリオでは5%を占めるまで拡大してきました。

しかし昨年からソーシャルレンディング業界では不祥事が複数発生しており、「みんなのクレジット事件」では多くの投資家が損失を被りました。

2018年も同様の事態は見られ、業界シェアNo1のmaneoでさえも金融庁から行政処分を受ける事案が起きました。

これらを受けて、私のソーシャルレンディング投資への姿勢は慎重になり、投資増額をストップさせました。

一方で真に信頼のおけるソーシャルレンディング事業者を見つけることができましたので、今は投資先集約に向けて資金シフトをしている最中です。

ポートフォリオから分かる投資に対する思い

2点目の重要なことですが、明らかに安全性を重視したポートフォリオであるという点です。

預貯金と生命保険(解約返戻金の現在高)を合計すると76%にも達し、実に資産の3/4を元本割れしづらい安全資産で運用していることが分かります。

逆に元本割れリスクが相応にある資産は、全体の25%も保有していません。

このポートフォリオこそが、まさに私の投資に対する思い(ポリシー)であり、何のために投資するか?という点を体現しています。

みんながやってるから?ギャンブルのような一時的な爽快感を得るため?生涯年収をすぐに稼ぎ出すため?
私の安全性重視のポートフォリオを見れば、上記のような考えに基づくものでないことは明らかです。

投資は人生を豊かにする手段である

私の投資ポリシーを一言で表すならば、「投資は豊かさを手に入れる手段である」と表現できます。このポリシーがあるからこそ、安全性資産に重きを置いた運用を行っています。

ここで言う「豊か」とは、日常のちょっとした豊かさや贅沢を楽しむことを指しており、人生大逆転のサクセスストーリーではありません。

投資からちょっとした豊かさを求める延長で、たまたま大儲けして生涯年収分の運用益を稼ぎだすようなことがあればラッキーですが、それを実現できるのは一握りの人だけでしょう。

大儲けを最初から狙うと、逆に大損して借金まみれになって・・・なんて最悪な事態もよく聞きますよね。

投資という手段に自分の人生を台無しにされるなんて嫌じゃないですか。

マイ投資ポリシーにおける重要な3つの要素

「投資は豊かさを得る手段」と考える場合、第一にリスクを抑えつつ、程よく利益を上げる方法を身に着けるべきだと考えます。

低リスクで儲けることを考える場合、以下の3つの要素が重要だと考えています。

  • 投資資金の確保
  • 投資商品の選定
  • 運用中資産の扱い

これら3要素について詳しく解説します。

1.投資資金の確保

投資の前提条件として、資金を確保することがあげられます。資金確保のため、私は2つの考え方の実践を心がけてます。

収入を上げる

まずは収入アップで可処分所得を上げて、投資資金を確保するように心がけています。

収入を上げる方法として、サラリーマンの給料を上げる、転職する、副業する、週末起業するなど選択肢はたくさんあります。

「収入アップなんて自分にできるだろうか?」と不安に思った人は、何も考えずに行動することをおすすめします。(できればコストが最小限におさまる方法で)

私も行動を起こす前は「できない」と思ってました。しかしダメもとで行動した結果、給料を上げるアピールは失敗しましたが、転職や副業によって可処分所得を大幅に増やしてきました。

思いと行動さえあれば、誰でも収入を上げることはできるのではないでしょうか。

ちなみに私はケチケチと節約して投資資金を確保しようとはしません。「投資は豊かさを得る手段」なので、その過程で節約のストレスを感じてしまったら本末転倒です。

節約以外で資金を確保するためには収入を増やすしかありませんので、私は覚悟を決めて行動した結果、失敗と成功を繰り返しながら成果を出すことができました。

半年分の生活資金を確保する

「50万円くらい貯金できたら投資を始めよう」と考えている人、ちょっと待ってください。本当にそのお金を使っていいのでしょうか?

万一、病気や家庭の都合で一時的に仕事ができなくなった場合、どうやって生活費を補填するのでしょうか?

こういった不測の事態に備えるため、私は半年分の生活資金を確保した後に投資をスタートしました。半年あれば、例え仕事を辞めてしまっても失業手当等の公的補助に頼ることができます。

また投資中に無駄な不安を抱えないという理由でも、生活資金の確保は必須だと思います。生活資金に余裕がないと、短期的な評価額の上下動に気持ちが堪えられなくなり、非効率的な売買をしてしまう可能性が高まります。投資で成功するにはメンタル面の安定が必要です。

実体験から言うと、「このお金は捨てても良い」くらいの気持ちで投資する商品ほど冷静に分析できて利益が出ています。

2.投資の実行

資金を確保したら、次は投資商品を選んで実行することになります。

投資の実行において私は6つの考え方を心掛けてます。「投資は商品選択時点で90%勝負が決まる」と私は考えており、最もこだわりが強い要素です。それでは詳しく見ていきましょう。

ローリスク~ミドルリスクの金融商品を中心に据える

ローリスク~ミドルリスクの金融商品を中心に据える

一般的にリスクとリターンの関係は表裏一体で、リスクが大きい資産運用商品ほどリターンが高く、リスクが小さい商品ほどリターンも小さくなります。投資の世界でリスクとは「危ない」という意味ではなく、「値幅の大きさ」だと理解しておきましょう。

私は先ほどのポートフォリオでもご紹介した通り、ローリスク~ミドルリスクの金融商品を中心に運用を行ってます。

特に初心者ほどローリスク~ミドルリスクから始めて資産運用の経験を積み、リスクをコントロールする感覚を身につける必要があると思います。

リスクの感覚が分かるようになったらハイリスク・ハイリターンへ挑戦すればよいのではないでしょうか。

ハイリスクな投資商品は全体の5%にとどめる

仮想通貨やFXなど短期間で大きな損益が出る投資商品は、うまくやれば大きく儲けを出すことができるかもしれません。逆に大損を出すリスクも高くありギャンブル性の高い投資商品であるため、私は遊び程度に留めています。

このようなハイリスク投資をポートフォリオ全体の5%以下におさえるように意識しています。

ハイリスク投資をポートフォリオ全体の5%以下に

手数料に注意する

どんな投資商品で売買しようとも投資に手数料はつきものです。投資には商品仲介や資金管理といったサービスを提供する企業が必要不可欠だからです。

投資信託であれば購入時・運用時・売却時の3種類の手数料を支払うことがありますし、FXではスプレッドという売買価格の差分で手数料を支払います。

当たり前の話ですが、手数料は安いにこしたことはありません。
手数料が高い商品の例をあげると、多くの銀行が提供中の「ファンドラップ(アクティブ投資信託のような商品)」は、購入時に3%、運用中に年間1.5%もの手数料を取る商品があります。

高額な手数料によって投資初年度に4.5%の損失が起き、さらに毎年1.5%の損失が続くことになり、運用益を出しにくくなるのは言うまでもありません。他にも手数料の高い投資商品は多数あり、運用パフォーマンスばかり気にしてコスト面を見落としてしまうと、後で痛い目にあうでしょう。

一方でインターネット系(無店舗型)の金融企業を中心に、手数料低下の競争原理も働いています。自分でしっかり情報収集を行い、なるべく安い手数料の商品やサービスを選ぶように心がけています。

過去データを検証する

検討中の投資商品において過去1年のパフォーマンスが良かったとしても、安心してはいけません。

私のような安全性を重視したポートフォリオであれば長期投資を前提に考えるため、少なくとも3~5年の過去データは分析しますし、商品によっては10年以上の分析を行うこともあります。

その分析無しでは商品の良し悪しを測ることはできないでしょう。もし過去の実績に乏しい新商品に投資する場合は、内容がどうあれハイリスク商品と同様に投資し過ぎないように注意して、実績が積みあがってきたら徐々に金額を増やすようにしています。

投資商品を分散する

特定の投資商品に一括で投資してしまうと、大きな損失を出すリスクが高くなりがちなので、一般的には投資先を分散することが推奨されます。

株式であれば多種多様な企業に投資したり、FXであれば高金利通貨と低金利通貨を組み合わせて買うなどがあげられます。

投資信託やETFのように1銘柄だけで100社も投資する商品であれば楽に分散投資が実現できます。

ただし、その場合もエリアや業界に偏りがないか投資先の内訳を吟味しています。

投資タイミングを分散する

分散投資を考える際、対象商品の分散に加えて時間の分散という考え方を大切にしています。

投資の元手を分割して、期間をおきながら少しずつ投資をしていくのが時間の分散です。一定の期間で投資を継続することによって、その投資商品を高値で買う時もあれば、安値で買う時もあり、高値と安値が相殺されることで、価格変動リスクをヘッジすることができます。

特にタイミングと金額を一定に保つ方法をドルコスト平均法と呼び、多くの投資家に愛用されています。

3.資産運用中の考え方

投資の実行を行うと、運用期間がスタートします。資産運用中において、私は2つの考え方を心掛けています。

それでは詳しく見ていきましょう。

基本的にほったらかす

運用期間中は基本的にほったらかしで、投資前に立てた目標に達するまでは保持し続けます。

目標とは期間や金額やイベント事などそれぞれの都合にあわせて設定すれば良いと思いますが、ポイントは長期間で目標を立てるという点です。

ほったらかしにする理由は、実績のあるローリスク~ミドルリスクの投資商品を中心にポートフォリオを組めば、長期的には過去分析によるシミュレーション結果と似た動きになることを期待できるためです。絶対に過去と同じ動きをする保証はありませんが、少なくとも世界の株式市場は上下動を繰り返しながら、右肩上がりを続けていることがデータで証明されています。

反対に短期間で目標を設定すると時代の不意な出来事に左右され、不本意な損失を出すリスクが高まります。投資は長い目で見ることが王道です。

ハイリスク商品はこまめな情報収集と柔軟な売買が大切

FXや仮想通貨に代表されるハイリスク商品はあっという間にマーケットの状態が変化します。昨今の仮想通貨の値動きが最たる例です。

2016年4月にビットコインは約5万円の値を付けていましたが、2017年12月に44倍の約220万円の最高値を付けた喜びもつかの間、一気の大暴落で2018年11月17日現在では高値の1/3以下の60万円台前半です。

これだけ短期間で激しく値段が上下動するマーケットでは、情報収集と柔軟な売買をしなければ勝ち目がありません。

ソーシャルレンディングはハイリスク商品には分類されませんが、新しい投資商品という特性から不測の事態が起きてもおかしくないので、ハイリスク商品同様に気をつけながら対応しています。「みんなのクレジット」が問題を起こした際も、すぐに資金を引き出すことで私は損失を出さずにすみ、まさに情報収集と即座の行動がお金を守ったと考えています。

ハイリスク商品は基本的に「捨てても良い」くらいの気持ちで投資していますが、とはいえ私は負ず嫌いな性格なので、上記のように最善の策を講じています。

まとめ

今回は、10数年の投資経験を経て築き上げてきた「マイ投資ポリシー」についてご紹介しました。

資金確保、投資実行、運用の3分類に分けて10のアドバイスを取り上げましたが、参考になるものがあれば幸いです。